『天と地と』を100倍楽しもう

軍師かんべえ

おはこんばんちわ(-ω-)/
管理人『軍師かんべえ』です。
映画ライフを楽しんでますか!鑑賞前の予備知識!これで映画はもっと面白くなる。今回の作品はコチラ!

天と地と

1990年:日本公開
監督:角川春樹 原作:海音寺潮五郎
音楽:小室哲哉
出演:榎木孝明、津川雅彦、浅野温子 他

歴史の真実を伝えることを主とした『武将列伝』を執筆した海音寺潮五郎が後に上杉謙信の魅力に引き付けられ執筆されてできたのが『天と地と』。川中島の戦いは武田信玄サイドの視点から描かれる事が多い中で海音寺は謙信サイドの視点から同作品を作り上げている。1969年にはNHK大河ドラマでテレビドラマ化され1990年には角川映画として映画化。製作費50億円という日本バブル絶頂期時代に製作され合戦シーンはカナダ・カルガリーで撮影、6万5千人のエキストラを動員、約2万頭の馬を使用しての…まさにバブル映画。

当初、上杉謙信役に1987年の大河ドラマ『独眼竜正宗』で主演を務めた渡辺謙を予定していたのだがロケ中に白血病を患い降板。急遽オーディションを行い榎木孝明が抜擢されることとなった。

あらすじ

のエクスタシー』

時は戦国時代、越後の国主となった長尾景虎…その男こそが後の上杉謙信。一方、巨大な勢力で信濃に侵略する甲斐の虎の異名を持つ武田晴信(後の信玄)。両社は奥州の地を巡り…川中島で激突する事になる…

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鑑賞前に大切なポイント

軍師かんべえ

『天と地と』に限っての事ではないのですが…この手の史実を基に作られた歴史映画に限って楽しむためのポイントがありますので是非とも目を通しておいてください。

歴史映画はドキュメンタリーではない
諸説あり!
それでも少しは勉強が必要

歴史映画はドキュメンタリーではない

2020年大河ドラマ『麒麟がくる』でも言える事なのだが史実に忠実に作られていますか?という点。例えるなら明智光秀と織田信長が最初に出会うシーンは『麒麟がくる』の中では漁から帰ってきた信長と光秀が出会う…という事になっているが、そもそも信長が漁に出ていた?という話は聞いたことがない。もちろん難癖を付ける意味で例題として挙げたのではなく、これが史実を基に作られる歴史映画の演出という付け加えである。この演出により登場人物のドラマ性が深掘りされ視聴者は感情移入される事により映画がより面白く感じるのではないでしょうか?事実だけを追っていたら、それはドキュメンタリーになってしまう。歴史映画はドキュメンタリーではない。

諸説あり

BS-TBSで放送されていた『諸説あり!』この番組はメチャクチャ好きだったんですが2018年に番組終了。簡単に内容を説明すると世に存在する様々な『諸説』徹底検証していく番組。たとえば『本能寺の変スペシャル』では『謀反の本当の理由は?』『秀吉は本能寺の変を事前に知っていた?』『家康共謀説』といった様に都市伝説的な諸説を歴史的に徹底検証していく番組。要は歴史の真実というものは今だに解明されていなく現在は定説でも10年後にどうなっているか分からない…という事。歴史映画において真実というのは余り重要ではなく諸説とされる中から『どのエピソードが映画として面白いか?』が重要という事。歴史に詳しい友人が『この時代に、この陣形はありえない!』とか言っていた事を思い出すのですが…そんな事はどうでもいいんです!面白ければ…要は史実を深く知りすぎると映画が面白くなる』という事で…『諸説こそが面白い』という事ではないでしょうか。

それでも少しは勉強が必要

2017年に公開されたV6の岡田准一が石田三成を演じた『関ケ原』。秀吉の死から家康との確執を経て関ケ原の合戦まで描いた歴史映画ではあるが…さすがに149分の上映時間の中に全てを詰め込むのは無理。もちろんドキュメンタリー映画ではないので史実ではない有村架純が演じる初芽と三成との恋のエピソードも含まれている。こういった制約があるため、どうしても削除されるシーンが出てきたり簡略に説明されるのは仕方がない事である。自分の好きなエピソードがカットされるとツライものがあるが…歴史映画を面白く観るためには深掘りするのはオススメしませんが多少なりに勉強が必要になってきます

軍師かんべえ

長くなってしまいましたが…歴史映画を観る上で重要なポイントだと思っていますので頭の片隅に出も入れて置いて下さいね。

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戦国時代の始まり

戦国時代とは…日本の歴史において15世紀末から16世紀末にかけて室町幕府の権威が低下した事により戦乱が頻発した時代の事を言う。ただ難しい事に『いつから…戦国時代?』といった定説はない上に『いつまで…戦国時代?』といった終焉の次期も定かではない。私こと軍師かんべえ的には『応仁の乱』から始まり…『大坂の陣』までを戦国時代と考えているため勝手ではあるが…その定で説明させていただきます。

応仁の乱とは?

学校の歴史でも習う『応仁の乱』は誰もが一度は耳にした事がある有名な戦ではあるが…では『説明して下さい』となると…躊躇してしまいませんか?おそらく今でも詳しく学校で説明される事はないでしょう…それほど『応仁の乱』は大勢の者が関わってくる上に非常に複雑な展開を向かえてしまうため中学校レベルで教えるのは『応仁の乱』により室町幕府が衰退して戦国時代の幕開けとなった…という結果しか教わっていないはずである。ココでは本当にザクッと簡単ではあるが『応仁の乱とは…』を分かりやすく説明したいと思います

足利義政の優柔不断が原因

室町幕府8代将軍の足利義政。『銀閣寺を建てた』と言えばお分かりいただける方が多いのではないでしょうか。この義政が将軍の座に就いてから唯一の跡取りだった嫡男が病死したり日本全国で大飢饉が襲ったり…と災難が続いたことにより義政は『もう…将軍は辞めたい』と実弟の足利義視に将軍の座を譲ろうと説得するようになる。弟の義視は『いずれ跡継ぎも産まれるであろうから…それまでは頑張ってみては?』と一度は断るも義政は『もし息子が生まれたとしても将軍の座を返せ!とは言わないので義視よ…いますぐに将軍になってくれ』と懇願。こうして実弟の足利義視が次期将軍に決定した矢先に運命のイタズラなのか…神々の戯れなのか…翌年に義政と妻の日野富子の間に嫡男(足利義尚)が授かる事に…

日本三大悪女:日野富子

室町幕府第8代将軍 足利義政の正室である日野富子は次期将軍に義視が決定した翌年に男子を授かってしまった事から我が子の義尚に次期将軍の座を返してもらえるよう義視に相談するが…義視はこれを却下。富子は当時日本の中で絶大な権力を持っていた守護大名の『山名宋全』を頼る事にした…これを知った義視は『山名宋全』と同等の権力を持つ守護大名の『細川勝元』を味方に付ける事に…

山名VS細川の代理戦争勃発

日本の中でも絶大な権力を持つ守護大名の2巨頭『山名』と『細川』が足利将軍の跡継ぎ問題に介入した事により全国の守護大名がこの争いに巻き込まれる事になった…これが『応仁の乱』である。そしてこの戦いは11年も続けられ山名宋全細川勝元の相次いでのをもって終焉を迎える事になる。

軍師かんべえ

かなり端折って説明してますので物足りないかもしれませんが…この後グチャグチャになってしまいます。アイツが参加してきたり…コイツがアッチからコッチに入った事で…みたいな。。。

下剋上

本来は『下剋上』の先駆けとなった人物は『北条早雲』ではあるが分かりやすくするために『麒麟がくる』でも登場した『斎藤道三』で説明していきましょう。

応仁の乱による室町幕府の衰退

先にも書いた様に足利将軍世継ぎ問題で勃発した『応仁の乱』は全国の守護大名たちを巻き込み実に11年間に及ぶ大戦となった。この日本最大のお家騒動は山名宋全と細川勝元の死をもって終焉を迎える。更に畠山や斯波といった本来は将軍を守るべく守護大名が相次いで没落。このことで一気に将軍の権威が衰退する事になった。それとは正反対に守護大名の留守を預かっていた守護代が着実に力を付け中には守護大名を追い出すような例も出てくるようになってきます。

美濃のマムシ

当時、美濃を授かっていた守護大名は土岐頼芸(ときよりのり)で守護代の斎藤道三とは友好的な仲であった。しかし理由は定かではないが道三は土岐家が邪魔になり頼芸の弟の土岐頼満(ときよりみつ)を毒殺。これを機に土岐頼芸との関係も悪化し対立抗争が開始した。その後、道三は頼芸の居城の大桑城に攻め込むと、それに屈した頼芸は尾張に逃げ込むこととなり守護代であった斎藤道三は下剋上に成功した事で美濃の守護大名になる事ができました。

この様に当時の日本では守護代が守護大名を追い出したり…管領が将軍を追い出したり…といった様に各地で下剋上が頻発するようになる。
この時代こそが後に『戦国時代』と言われるようになる。

軍師かんべえ

何気に戦国時代の映画を観ていたけど…京に将軍はいたものの権威は衰退していた事で『我こそが!』と拳を振り上げ天下取りを目指していた大名が多くいた時代だったんですね。

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上杉謙信

戦国時代の越後国の大名で1561年に関東管領の職に就く。戦国時代でも戦上手とされ『越後の龍』とも『毘沙門天の化身』とも呼ばれ敵から恐れられていた。戦国武将の中では特異な存在で自らの領地拡大を望むのではなくを重んじ助けを求めるものに理があれば損得抜きに支援する…といった人情厚い戦国武将。毘沙門天に身を捧げたため一生涯において妻をめとらずに独身を貫いた。

宇佐美定行

宇佐美定行は軍記物などに上杉謙信の軍師役として登場する架空の人物ではあるが謙信に実際に仕えた宇佐美定満がモデルとなっている。架空ではあるが本作では謙信が幼少の頃より最も信頼を寄せていた人物で宇佐美も謙信に忠義を誓っていた。

乃美

宇佐美定行の娘の乃美(なみ)。毘沙門天に生涯を独身で貫くことを誓った謙信が唯一愛した女性。乃美も謙信への想いを抱き続け嫁にも行かず春日山の毘沙門堂に願を掛け謙信の好んだ笛を吹き続けた。

武田信玄

戦国時代の甲斐の守護大名で織田信長さへ恐怖に震え上がった『甲斐の虎』の異名を持つ。天下を目指していた信玄は信濃国に目を付け侵攻を始める。信玄の軍旗には風林火山が記されているように戦局が動くまでは山の様に動かず…勝機と見定めれば林の様な静かさで…風の様に素早く動き…火の如く一気に攻め上げる…といった戦略を要して次々と勢力を拡大していく。

山本勘助

武田二十四将に数えられ武田信玄の名軍師として知られる山本勘助。信玄に仕えたのは51歳の頃で既に隻眼で全身が傷だらけ手の指が不自由で足をひきずっていた…しかし信玄は勘助の知見の深さと広さに感銘を受け破格の知行(給料)で迎え入れた。勘助は信濃侵攻において9つの城を落とし信濃平定に貢献した。

軍師かんべえ

信玄と謙信…って面白くて…信玄のドスケベに対し謙信は色欲を断つ…という両極端の二人が川中島で相まみれる事になる。信玄は天下取りを目指していて…謙信は勢力拡大に興味なし…本当に大局的な二人

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川中島の戦い

本作において最も主となるのが『川中島の戦い』となるが…さすがに制約された時間の中で全てを語り、全てを収める事は無理なことで、かなり簡略的に演出されていたり『もう…分かっているでしょ』といった様に大幅カットされていました。『川中島の戦い』を詳しく知らない方には目まぐるしく展開していく事になります。『天と地と』を面白く鑑賞して貰うために『川中島の戦い』をココでは分かりやすく解説していきます。よってネタバレを気にする方はコチラのブロックは飛ばして下さい。

武田軍 信濃侵攻

武田信玄は21歳の時に武田家の当主となります。この頃は西に今川東に北条と強大な国に挟まれている上に甲斐の国は資源に乏しく海にも面していないため甲斐の国を強くするためには外へ攻めていくしかなかった状況だったのです。信玄が目を付けたのが信濃国でした。信玄は今川と北条に三国同盟を結ぶことによって3国がお互いに背後を突かない約束を交わすことで信濃への侵攻を始めていきます。

武田信玄は今川・北条との三国同盟のおかげで背後を気にせずに信濃攻略を着々と進めていく事ができたため勢力を拡大していくことになるり残すは北信濃を治めている村上義清のみとなります。

川中島の戦い勃発

北信濃を治めていた村上義清は度重なる武田信玄の侵攻に対し越後を治めている上杉謙信の元に助けを求め駆け込んだのである。義を重んじる上杉謙信はすぐに北信濃の勢力を引き連れ北国街道を南下。そして川中島で武田信玄と衝突。これが第一次川中島の戦いとなる。

しかし最初の戦いは小競り合いと様子見程度のもので決定的な衝突はなくお互いが引き上げる事になる。しかし以後12年間に渡り5回の戦が川中島を巡って行われる事になります。

三国同盟の崩壊

武田-今川-北条の三国同盟は意外な結末で崩壊を迎える事になる。1560年、突如現れた尾張国の地方領主 織田信長の軍勢に桶狭間で今川義元が討死。突然の今川の死により三国同盟が崩壊。更に翌年の1561年に上杉謙信が関東管領の職に就き領地拡大をしていた北条に対し怒涛の攻撃を始める。

関東管領の名をもとに怒涛の北条攻めを行った上杉謙信は一気に勢力を拡大。焦る武田信玄は川中島にて4度目の決戦を迎える事になります。この4度目こそが最も熾烈な合戦になってしまうのです。

第四次川中島の戦い

5回行われた戦の中で最も熾烈となったのが第四次川中島の戦い。武田軍・上杉軍で総勢8000人の戦死者を出す壮絶な戦となる。

上杉謙信 妻女山に陣を構える

手作り感が満載で申し訳ないが…地図を持って第4次川中島の戦いを説明していきたいと思います。

上杉軍武田領内にある妻女山に陣を構える虚を突いてくる。妻女山は川中島全体を見渡すには絶好の場所ではあるが武田領内のために補給路は断たれ物資が届かないというデメリットがある。武田軍は妻女山に入った上杉軍を見渡せる上に補給を止める事ができる茶臼山に陣を構えるが…一向に動かない上杉軍に対し本隊は海津城に移動。

啄木鳥(キツツキ)戦法

武田軍は隊を2手に分け後方から上杉軍を妻女山から降ろさせた所を八幡原で挟み撃ちにする作戦を実行するため深夜に進軍を始める。
しかし上杉軍は武田軍の陣地から、いつも以上に炊き出しを作る際に出る煙の量が多い事から今夜に進軍してくると察知する。

武田軍が進軍を始めるとほぼ同時の深夜に上杉軍は妻女山を下山。上杉軍は相手に気付かれぬよう進軍をしていた上に霧が深かったこともあり武田軍は上杉軍の下山に気付かずに朝を迎える事になります。

上杉軍の後方を突こうとしていた部隊が妻女山に到着すると上杉軍は既にもぬけの殻で謙信にしてやられた事に気付き慌てて下山をすることになってしまいます。更に武田軍の本体は深い霧のせいもあり上杉軍が目の前に構えている事に気付かずに…そして霧が晴れた時に驚愕の事態に恐怖することになってしまうのです。

鶴翼の陣VS車掛りの陣

武田軍は上杉軍が目の前まで進軍してきた事を察知するとすぐに防御に非常に適した『鶴翼の陣』の陣形をとり別動部隊が合流するまで耐え凌ぐ戦法を取り…上杉軍は勝機と見るや車輪が回るかの様に次から次へと敵陣に攻撃を加える『車掛りの陣』で対抗。武田信玄は上杉謙信の巧みな戦術の前に窮地に陥ることになる。

妻女山に攻撃をするつもりだった別動部隊が本隊に合流すると武田軍は鶴翼の陣を解き一気に上杉軍に襲い掛かるが上杉軍は武田軍の本陣を駆け抜け越後へと撤退したところで第四次川中島の戦いは幕を閉じる。

一騎打ち

上杉軍が武田軍の本陣を駆け抜け撤退をした時に武田信玄と上杉謙信の一騎打ちが行われていた…という逸話がある。川中島を題材にした作品なら必ずといっていいほど一番の見せ場となります。長々と『川中島』の解説をしてきましたが…本作『天と地と』では『第四次川中島の戦い』をどう描いているのでしょうか?是非ご自身の目でご確認ください。

軍師かんべえ

歴史好きなだけに熱く語りすぎちゃいました。歴オタだった事がバレちゃいましたね。そこの人!惹かないように…

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感想(4件)

『天と地と』を楽しむポイント

1990年の作品だけに2020年現在の視点で見れば粗さもあり…合点のいかない箇所も見受けられるのは致し方がないが…当時、高校生だった私は映画館で圧倒的なスケールのデカさに乳から牛乳が思わず出てしまった記憶があるとか…ないとか…今回の記事で語った箇所意外にも見所は十分にあり特に序盤では四季を感じさせるカットが必ずシーンごとに含まれていて戦争というテーマの中に日本ならではの自然美が映し出されていた対比にも感動した記憶があります。今回の鑑賞前の予備知識以上に『川中島の戦い』の知識を深めると『あれ?』と思ってしまう点が出てきてしまうので、これ以上の勉強は鑑賞後にする事をオススメします。

軍師かんべえ

それでは素晴らしい映画の世界に
『いってらっしゃいませ』

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