『運命じゃない人』を100倍楽しもう

おはこんばんちわ(-ω-)/
管理人軍師かんべえです。
鑑賞前の予備知識!映画はもっと面白くなる。今回の作品はコチラ!
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目次
運命じゃない人

『30過ぎたら…運命の出会いとか
自然な出会いとか
友達から始まって
徐々に惹かれ合ってラブラブとか
一切ないからな!
2005年:日本公開 監督:内田けんじ 脚本:内田けんじ 出演者:中村靖日、霧島れいか、山中聡、山下規介 他 音楽:石橋光晴 撮影:井上恵一郎 編集:普嶋信一 製作会社:ピア、日活、東京放送 TOKYO FM、IMAGICA 配給:クロックワークス
2008年 大泉洋主演の『アフタースクール』2012年 堺雅人 主演『鍵泥棒のメソッド』と作品数は少ないが出せば必ずヒットさせるという名監督 内田けんじの長編映画デビュー作が今回紹介する『運命じゃない人』。ある一夜の出来事を5人の視点からコミカルに描いた群集劇で今までに味わった事のない新感覚の作品となっている。内田監督作品は全て緻密に計算された脚本が最大の魅力となっていて、『運命じゃない人』でも張り巡らされた伏線と見事なまでの回収劇は観ている者をカタルシスに陥らせてくれる。ついつい鑑賞後に答え合わせがしたくなる作品で2度、3度と観ててしまう方も多いはず。少しでも内容に触れようものなら面白さが失われる作品で正直に言うと鑑賞前の予備知識としては何も語る事ができないのが非常にツライ…しかし逆を言うなら鑑賞後レビューでは思いの丈を存分に語れる…という考察冥利に尽きる作品でもある。ただ一つだけ鑑賞前に言わせて貰えるなら開始から38分までは面白い話のタネを植えているようなものなので、ここまでの間で作品の良し悪しの判断はしないで欲しい…少しの知識だけで映画はもっと面白くなる!『運命じゃない人』を100倍楽しもう!


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伏線と回収

伏線回収とは…
参考「伏線回収」の意味と使い方を例文つきで解説 – WURK
伏線とは『後の方で述べる事柄を予め前の方でほのめかしておくもの』で前もって密かに設けて置くもの。回収とは『事前に張っていた伏線を成立させる事』『張られていた伏線が明らかになる事』映画やドラマ、アニメなどのストーリー展開で伏線回収はよく使われる手法。
『ナメンなよ』という声が聞こえてきそうではあるが…ココで『伏線』と『回収』について書いていきたい。映画だけでなくアニメなどのストーリー展開でよく使われる手法であるため改めて説明する必要はないかもしれないが少しだけ我慢して読んで欲しい
伏線を張る理由とは

単純明快で『ストーリを面白くする』というのが伏線を張る理由で張られた伏線が回収される時に人はカタルシスを感じてしまうものなのである。例えるならクライマックスで主人公を助ける重要なアイテムが実は冒頭のシーンで何気に置かれていたりします。最後まで鑑賞したからこそ、そのアイテムの重要性に気付くものだが…初見で鑑賞している時はサラっと流れてしまうのも伏線の特徴である。ココが微妙な所で完全に記憶にないアイテムだと回収している時のカタルシスが薄れてしまいますし…いかにも重要なアイテムであると伏線を張る時に匂わせると後の展開を先読されてしまう。

前もってヒントを与える時は…『さりげなく』が重要でクライマックスでの回収劇の時に『あっ!あっ!そういえば…あの時の!』って思わせるのが理想の伏線回収となっている。
上級レベルの伏線回収

伏線回収の応用編で上級者レベルのものも存在します。鑑賞者に敢えてミスリードを誘うため少しだけ強めの伏線を張る手法。コレは伏線となるアイテムを必ず鑑賞者に気付かせないと意味がなくなるので…張り方が強めとなっているのが特徴。ワザと展開を間違った方に先読みさせておいて『あっ!この展開 分かったかも』と誰もがドヤ顔になってしまうが…『実はこうでした』という感じで裏切ってくる。ココも微妙な力加減が必要で少しだけ考えれば読めてしまう展開が必要なのである。簡単に辿り着いてしまうと物足りなくなりますし…難しすぎると置いてけぼりを喰らってしまう。何気に見てしまう『伏線回収』の作品ではあるが…実は脚本が練りに練られていないと成立しないのである。ある意味で『諸刃の剣』となってしまう。そして『伏線回収』の最大の特徴は『騙されている事が気持ちいい』という感覚に陥ってしまう事である。この感覚は麻薬みたいなもので非常に中毒性があります。ハマってしまうと…より強い刺激を求めてしまうので『伏線回収映画』の摂取には十分に注意をしましょう。
オススメ伏線回収映画
5人の視点

主な登場人物は5人。一つの物語が5人それぞれの視点から描かれた時にどう展開していくのか…といった内容であるが、これ以上は語れない。是非、本編をご鑑賞下さい…としか言えないのである。ただ必要性はないかもしれないが主要キャラの5人を簡単に説明しておきましょう
宮田武

半年前に彼女に振られどん底に落ちている『ド』が付くほどのお人好しサラリーマンの宮田武。超真面目な性格の自分を変えたいと心のどこかで思っているのかもしれない…彼女と暮らすためにマンションを購入したが入居1週間で彼女と別れてしまったためローン地獄に陥ってしまっている。そんな生真面目な宮田を演じたのが個性派俳優の中村靖日。正直見た事はあるが…名前まで知らない程度で知名度は殆どない役者。それでも本作の中では露出は高いほうだと思う。主演を張るようなタイプではないのでもちろん本作で主演を務めた事で一躍注目を浴びる事になる。
桑田真紀

恋人の浮気が発覚した事で婚約解消となったため一人東京の街を彷徨いレストランに辿り着いたところを宮田と神田に声を掛けられる事なる…悲壮感漂う幸薄い感じではあるが、なぜか気が強い面も持っていそうな雰囲気。今にも自殺してしまうんじゃないか…という桑田真紀を演じたのは映画、TVドラマ、CMと幅広く活動しているが知名度はない霧島れいか。役損なのか実際の霧島れいかは相当な美人
神田勇介

宮田の学生時代からの友人で性格は宮田とは正反対の神田勇介。相手の気持ちとかは気にせずに自分のやりたい事、喋りたい事を気兼ねなくしてしまうタイプの人を振り回す系の男。ただ金の匂いには敏感で多少危険な事もやってしまうのでピンチには陥りやすい。空気読めない感が漂う神田勇介を演じたのは山中聡。映画、テレビドラマと数多く出演しているが殆どが脇役であるため知名度はなく、もちろん私自身も記憶にはない…しかし家族が芸術一家っぽくて兄も俳優業をやっており、奥さんは絵本作家、妻の父が小説家という家族構成。
浅井志信

ヤクザっぽく見えないが浅井組の組長を務めるのが浅井志信。失恋で思い悩む一般人の宮田と桑田にヤクザの組長がどう絡んでいくのか…意外と浅井組長が本作のキーパーソンであったりする。アウトレイジとはまた違ったタイプのヤクザ組長の浅井を演じたのが…なぜか記憶にあるような感じの山下規介。あの作家でもあり演出家でもあるジェームス三木の実子である。本人も役者以外にも脚本家であるため、そっちの方で有名なのか…と思っていたら全ての謎が解けました。山下規介は昔やっていたクイズ番組『ヒントでピント』にレギュラー出演していたとの事。役者としては主演の中村靖日の方が有名なのかもしれないが、業界人としては山下規介の方が有名なのかもしれませんね。
倉田あゆみ

人の好い宮田武が半年前まで付き合っていた倉田あゆみ。突然と彼女は宮田に別れを告げマンションから出て行っている。美人でセクシーの倉田あゆみと生真面目ではあるが華が全くない宮田とは到底釣り合っていないの気になってしまう。魔性の女 倉田あゆみを演じたのは板谷由夏。彼女も映画、テレビドラマ、舞台、CMと幅広く活動をしていてバラエティ番組にも出演している。しかし全くもって知らない。

この映画は出演者が無名に近かったからこそヒットしたのかもしれない…絶対にありえないシチュエーションなのだが、何故か私たちにもありえそうな雰囲気を醸し出してきます。藤原竜也が演じていたら現実味がないですからねぇ

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『運命じゃない人』を楽しむポイント

全くもって鑑賞前の予備知識が必要のない作品で先入観なしで観て欲しい作品である。この映画を記事として書くべきではないと思うが…どうしても鑑賞後の感想記事を書きたいという欲望に駆られてしまい強引に鑑賞前記事を書いた次第でございます。映画好きに大変に好評な作品で私が本作を知ったのも…とある映画を語る人からのオススメなのである。ただ普通に映画を観ている人たちにとって、役者たちに華がないので目に留まらないというジレンマが生じてしまう。しかも『伏線回収系』の作品は冒頭の伏線を張っていくシーンをいかに退屈にしないか…という問題が存在します。映画の事を知っている私たちは、そこも楽しく観れるのだが何気なく観ている人は『違和感』しか感じられないシーンになってしまう恐れがあります。特に鑑賞前に語る事はないのだが…伏線を張っていくシーンだけ我慢して鑑賞して見て下さい。そこさえ乗り越えれば後は感嘆の連続になっていきますから…
それでは素敵な映画の世界へ行ってらっしゃいませ
