『プレステージ』を100倍楽しもう
おはこんばんちわ(-ω-)/
管理人軍師かんべえです。
鑑賞前の予備知識!映画はもっと面白くなる。今回の作品はコチラ!
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目次
プレステージ
マジックは3つのパートで成り立っている
最初のパートは『確認』
2番目は『展開』
どんなマジックにも3番目がある…
2006年:アメリカ公開 2007年:日本公開 監督:クリストファー・ノーラン 脚本:ジョナサン・ノーラン、クリストファー・ノーラン 原作:クリストファー・プリースト『奇術師』 製作:クリストファー・ノーラン、エマ・トーマス、アーロン・ライダー 製作総指揮:クリス・J・ボール、ヴァレリー・ディーン 他 出演者:ヒュー・ジャックマン、クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、スカーレット・ヨハンソン レベッカ・ホール、アンディ・サーキス、デヴィット・ボウイ 他 音楽:デヴィット・ジュリアン 主題歌:トム・ヨーク『アナライズ』 撮影:ウォーリー・フィスター 編集:リー・スミス 製作会社:タッチストーン・ピクチャーズ、ワーナー・ブラザース、シンコピー・フィルムズ 他 配給:ブエナビスタ・ピクチャーズ・ディストリビューション、ワーナー・ブラザース 他
1995年クリストファー・プリースト著『奇術師』(世界幻想文学大賞受賞)イギリスの同時代を生きた二人の天才奇術師エンジャとボーデンの確執を描いた小説をクリストファー・ノーラン監督が初期の頃に映画化したのが『プレステージ』。実は映画と小説は骨組みは同じでも細かい設定や展開などが違かったりするため小説を読まれた方でも違った展開で楽しめる映画作品となっている。
ノーラン監督が映画と小説を違う内容にした理由は公式では『編集が効く映画に於いてマジックを成功させても誰も驚かない…だから脚本家の弟ジョナサン・ノーランに映画自体がトリックになるようなシナリオ作りを依頼した…』という事になっている。おそらくコレは建前の理由で本音としては天才と謳われているだけに自分の色を映画版で出したかったのでは…と思われる。そして見事に『プレステージ』ではノーランが盛り込んだマジックが伏線となって作品の中に散りばめられている。このトリックは1度だけの鑑賞では中々 全て回収するのは難しく…複数回の鑑賞が必要とされています。『そんな時間ないよ!』という方のために少しでも初見の鑑賞が面白くなるように予備知識記事を作っています。少しの知識だけで映画はもっと面白くなる!
『プレステージ」ではヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベールのマジック合戦が繰り広げられる。裏話として二人はリアリティを出す為に本番以外は顔を合わせないようにしていたとの事…さすがプロ
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時間軸
クリストファー・ノーラン作品を語る上で切っても切り離せないのが『時間』という概念。この『時間』を巧みに操る事で業界から『天才』と呼ばれる様になった監督で…2020年に公開された『TENET』では時間の順行と逆行という今となっても詳しく説明ができない概念を取り入れた作品でを製作。他にも時間を超越した次元を作り出した『インターステラ―』や時間の進み方が違う現実と夢の世界を描いた『インセプション』時間の尺度の違いを描いた『ダンケルク』などなど…コメディ映画のようにボーっと観ていたら確実に置いてけぼりを喰らってしまうのがノーラン作品の特徴。
本作『プレステージ』でも時間軸が行き交う展開となってしまうため急に過去の出来事となったり…現在のパートになったり…と理解しておかないと『あれ?』となってしまう。とは言っても『過去』と『現在』しかないので頭に入れておけばスンナリと内容に入れるかと思われます。
冒頭でヒュー・ジャックマン演じるアンジャ―がマジックの途中で水槽の中で溺死をしてしまう…というシーンから物語はスタートします。この事件を境に過去と現実を分けたいと思います。
過去
ミルトンの下で下積みをしていた二人の天才奇術師のアンジャ―とボーデン。名家の貴族出身で性格も楽天的でエンターテイナーとしての才覚を持ったのがロバート・アンジャ―。孤児として生まれ育ち身元が謎に包まれている、演出面ではアンジャ―に劣るも奇術の技では優れているのがアルフレット・ボーデン。アンジャ―の妻ジュリアが舞台中に事故死した事が原因で二人は犬猿の仲になる…二人はお互いにショーの邪魔をしあいながら破滅の道を進んでいく事になる…映画の展開としては殆どが『過去』の出来事がベースとなっていて伏線がこれでもか!というほど散りばめられていますが…伏線の貼り方が絶妙で違和感なく進んでいきます。この貼り方こそがノーランのマジックと言えるのでしょう
現在
アンジャ―の殺人の罪で収監されたボーデンが牢屋の中で少しずつ真実に近づいていくのが現在パート。過去のシーンで散りばめられた伏線がココで回収されていくという…この2つの時間軸が唐突に行き交うので『あれ?』と感じたら時間が飛んだ…と思って下さい。
監督初期の頃だけあって時間の使い方も、この頃は非常に分かりやすい…ホントTENETは難解すぎて説明ができない。だから記事にもできないんですよ。
3つのパート
マジックは3つのパートで成り立っている
最初のパートは『確認』
2番目は『展開』
どんなマジックにも3番目がある…
最も難しいパート『偉業』だ
子供の時にテレビでMr.マリックのショーを熱心に見ていた事を思い出しました。そういえばマリックのショーでも『確認』『展開』『偉業』といった流れだったんだなぁ…と改めて感じてしまいます。この流れは人を驚かせるための定義なのかもしれませんね。
確認
最初は「確認(プレッジ)」マジシャンは何でもないもの見せる。カードや鳥や人間だ。それらを見せて本当にタネも仕掛けもない本物だという事を観客に確かめさせたりもする…だがもちろんタネはあるがね。
展開
2番目は「展開(ターン)」その何でもないものを使って驚くべき事をする。
偉業
だが拍手はまだだ 何かを消してみせるだけでは不十分だ。それを戻してみせなければ…どんなマジックにもこの3番目がある。最も難しいパート「偉業(プレステージ)」だ。
感の良い方なら既にお気づきかもしれませんが…本作の流れが『確認』『展開』そして『偉業』となっている。そして本作が面白いのが『偉業』を見てからの『確認』探し…つまり伏線探しである。あぁ!ココも!あぁ…コレも!伏線だったのか…
そういえば私の元カノは『展開』したけど『偉業』しませんでした( ;∀;)どこいったんだぁ!(笑)
二コラ・テスラ
実際に存在した交流電気を開発した科学者二コラ・テスラ。彼はトーマス・エジソンとの開発競争に追われアメリカのコロラドに移り電流実験を行っている。なぜ科学者でもあるテスラが本作に出てくるのか…それは19世紀のロンドンで科学実験はマジックショーと同様に人気の高い見世物の一種として世間から受け入れられていました。その中で科学で実証できる出来事を…手品のように振る舞い人々を騙して観客を喜ばせていた…という時代でもあった。科学と奇術では『真実』と『虚偽』ほどの差があるのだが…そして彼が発明したマシンがとんでもない展開を生み出す事になってしまう…
さて…誰が二コラ・テスラの役を演じるのでしょうか…若い人だと知らないかもしれない…
『プレステージ』を楽しむポイント
2006年の映画であるため…当時は新進気鋭の若手俳優達って感じであったが今,考えると豪華すぎる俳優陣という言葉だけでは物足りなさを感じてしまうほど超豪華メンバーのキャスティングであった。ヒュー・ジャックマンにクリスチャン・ベールにスカーレット・ヨハンソン…マイケル・ケインと特別出演には…あの方が(笑)そして監督は天才クリストファー・ノーランとあれば面白くない訳がない。最後の最後まで息を飲んで観れる展開はドキドキ・ハラハラであるし…最後のオチは全く想像できなくて『やられた感』に陥ってしまう。観終わった後にスグにやってくる見直したい衝動は抑えきれずに続けざまに鑑賞してしまう程でした…『あぁ…あの言葉の意味は…』とか『だからか!』とか…おそらく初見で鑑賞された方は同じ気持ちになるかと思われます。最後に…ヒュー・ジャックマンの筋肉はスゴイ(笑)
それでは素敵な映画の世界へ行ってらっしゃいませ