『グレイテスト・ショーマン』をモーっと楽しもう

軍師かんべえ

おかえりなさいませ(*- -)ペコリ
『グレイテスト・ショーマン』
徹底解析 完全ネタバレとなっております
鑑賞前のお客様はご遠慮下さいませ

本記事は『グレイテスト・ショーマン』の感想レビューとなっておりネタバレが含まれております。本編未鑑賞の方は予備知識編『100倍楽しもう』の記事をご確認の上で再度お越しください

グレイテスト・ショーマン

2017年:アメリカ公開 2018年日本公開 
監督:マイケル・グレイシー 
脚本:ジェニー・ピックス、ピル・コンドン 
原案:ジェニー・ピックス 
製作:ローレンス・マーク、ピーター・チャーニン、ジェンノ・トッピング 
製作総指揮:ジェームズ・マンゴールド、ドナルド・J・リー・Jr、トーニャ・デイヴィス 
出演者:ヒュー・ジャックマン、ザック・エフロン、ミシェル・ウィリアムズ
    レベッカ・ファーガソン、ゼンデイヤ 他 
音楽:ジョン・デブニー、ジョセフ・トラバニーズ、ベンシ・パセック、ジャスティン・ポール 
主題歌:『THIS IS ME』キアラ・セトル 
撮影:シェイマス・マクガーヴェイ 
編集:トム・クロス、ロバート・ダフィ、ジョー・ハッシング、マイケル・マカスカー 他 
製作会社:20世紀フォックス、チャーニン・エンターテイメント、シード・プロダクションズ 他 
配給:20世紀フォックス 
受賞:第75回ゴールデングローブ賞 映画の部 主題歌賞『THIS IS ME』全米キャスティング協会 大ヒット作 コメディ賞
   放送映画批評家協会賞 ベストソング賞『THIS IS ME』

2016年に公開された『ラ・ラ・ランド』が第89回アカデミー賞で最多6部門受賞。ミュージカル映画に再び注目が集まる中で翌年の2017年に『ラ・ラ・ランド』製作チームが再び映画界に送り込んできた作品が『グレイテスト・ショーマン』主演は『レ・ミゼラブル』のヒュー・ジャックマンとあれば自然に期待が集まってくるのは当然の話。個人的には本作は期待を上回る作品でこんなにもワクワクしたミュージカル映画は他に観た事がなかったほどである。

1800年代に実際に存在したP・T・バーナムの波乱万丈の半生を描いたのが本作。バーナムは現在のショービジネスという概念を作り出した人物で世界で初めてサーカスを設立。当時は劇場で催されていたオペラなどは富裕層だけが楽しむ娯楽であったが、バーナムが創り出したサーカスは世間的に不遇の扱いを受けていた障害者や人種を集めて興行を打っていたこともあり一般的な層からも多くの支持を受けていた。しかし批判的な評価も多く評論家の間では『低俗な出し物』という烙印を押されていた。本作の中でも評論家に酷評を受けているシーンが演出されていました。

『観客の笑顔は本物だ』

本作の面白いエピソードの中に評論家はバーナムの興行を酷評をするが…なぜか観客にはウケているという事実がある。低俗なショーだと評価されてもバーナムは『私のショーは偽物でも…あの観客の笑顔は本物だ!』と一種の開き直りというか…逞しさを見せていました。狙っていたのか…どうかは分かりませんが『グレイテスト・ショーマン』が大手映画批評サイト『ロッテン・トマト』から57%という低評価を受けていました。

しかし映画が公開されれば世間は86%という高評価を出す。興行的にも大成功を納め…まさに本作の中でのエピソードがリアルで行われていたという…『事実は小説より奇なり』ではないが本作が伝説的なミュージカル映画として扱われる様になるには十分なネタと言えます…といったようにココでは『グレイテスト・ショーマン』を既に鑑賞しているという前提で記事を作成しております。ネタバレ注意となっておりますのでご了承ください。

軍師かんべえ

日本で言う…忠臣蔵の吉良上野介を美化するような映画を作るみたいなものか…いや違うか(笑)

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P・T・バーナムの素顔

『史上最高の興行師』と呼ばれビジネス界では後世に名を残すほどの大人物なのだが人によっては『大ペテン師』扱いをされていて…成功させるためには手段を選ばないといった一面も持ち合わせている。彼が創設したサーカスも世間的には不遇な扱いを受けていた人たち(フリークス)を見世物にすることで成功を収めていた。言葉だけを見てしまうと倫理に反している様にも感じ取れるのだが…果たしてバーナムはフリークスに対しどういった想いがあったのでしょうか…個人的な感想ではあるが映画のバーナムという観点で紐解いてみたいと思います。

オンリーワン

人と違うからこそ特別なんだ
  変わっているという事は素晴らしい

バーナムはフリークスの人たちを『見世物』にする…という事に対して一般的に言う『倫理』という視点は持ち合わせていなかったのではないでしょうか。普通なら『可哀そう』『酷い』『辛そう』といった負の感情が湧いてくるのだがバーナムはフリークスの人たちが抱える悩みを一種の才能だと感じていたのだと思う。例えるなら七色の声色で観客の心を奪うオペラ歌手も才能なら…小人症で大きくなれない子供のような大人が象にまたがり拳銃をバンバン鳴らしながら観客を笑わせるのも…一種の才能だと。

女性なのにヒゲが生えている…全身に刺青が入っている…体重が300kgを超えている…巨人ともいえる身長がある…などなど身体的に奇異とも呼べる者もバーナムに掛かれば人とは違う『特別な者』となってしまう。それは決して恥ずべき事ではなく…素晴らしい『オンリーワン』という才能なのだと

軍師かんべえ

バーナムはフリークスの人たちに正当な莫大な報酬を支払っていたというエピソードがある。彼がフリークスの人たちに対し敬意を払っていたという何よりの証拠だと言えます。

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感想(0件)

GREATEST SHOW

『グレイテスト・ショーマン』本作の最大の魅力は何なのでしょうか…言わずもがな心踊らされるミュージカルである。では…ミュージカルとは?

ミュージカルとは…
音楽、歌、台詞およびダンスを結合させた演劇形式。ユーモア、哀愁、愛、怒りといった様々な感情的要素と物語を組み合わせ全体として言葉、音楽、動きそのほかのエンターテイメントの各種技術を統合したものである。

ミュージカル – Wikipedia

1999年にLIFE誌が『この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人』にP・T・バーナムを選出。その彼の半生をミュージカルという演出で描いたのが本作の『グレイテスト・ショーマン』。バーナムの波乱万丈の人生を2時間という枠の中で組み込んだ時に全てを語れないのは仕方がないのは承知のはずである。しかもミュージカルという形式をとったのはバーナムの人生を映画化したかったのではなく…バーナム自身とその周りの関わりあっていく人たちのユーモア、哀愁、愛、怒りといった感情的な部分を表現していきたかったのではないでしょうか…どうせ全ては語れないのだから監督のマイケル・グレイシーはストーリーという点よりもダンスや歌を重要視したのでしょう。

軍師かんべえ

『ストーリー性が薄い』なんて批判はミュージカルという本質を理解できていないという見当違いの評価をしている事になる。だって歌やダンスの方に力を入れている訳ですから!

THIS IS ME

『グレイテスト・ショーマン』はミュージカル映画であるという点からストーリーに関して薄くなってしまうという点は仕方がない事であるが…だからといってメッセージ性が薄いという事にはならない。本作を観て頂ければ理解できるように『ヘイトスピーチ』という偏見に対して強いメッセージを送っている。

ヘイトスピーチとは…
人種、出身国、民族、宗教、​性的指向、性別、容姿、健康(障害)といった自分から主体的に変えることが困難な事柄に基づいて、属する個人または集団に対して攻撃、脅迫、侮辱する発言や言動のことである

ヘイトスピーチ – Wikipedia

もちろん見た目で人を判断し差別する事は絶対にしてはいけない事であるが…本作が伝えたかった事は差別的な言動をとっている人たちではなく攻撃や差別を受けている側たちに熱いメッセージを送っている様に感じ取れました。

”鋭い言葉が私を切り裂いても…
洪水を起こして溺れさせてやる
私は勇敢よ…私は傷ついてる…

これは私本来あるべき姿…これが私よ!”

見た目にコンプレックスがあるのかもしれない…しかしバーナムの言葉を借りるなら…それは『個性』という言葉になる。『人と違うからこそ特別なんだ…変わっている事は素晴らしい』今まで彼等 彼女等は人々から『見られる存在』であった…しかしバーナムと出会う事で『見せる存在』となる。弱みを強みに変えたのである。皆が皆 強い存在ではない事は分かっている。しかし臆する事は決してないのである。そう…いまの貴方は『THIS IS ME』なのだがら…

軍師かんべえ

自分のコンプレックスを隠すのではなく見せていくスタイル…素晴らしい

Never Enough

物語の転換期となるのがスウェーデンのナイチンゲールことジェニー・リンドとの出会い。今まで偽りだらけだったバーナムが唯一 本物として興行を打ったのが彼女が歌う舞台。満たされる事がない恋の歌である『Never Enough』密かにバーナムに想いをよせるリンドが切なく歌う曲。『Never Enough』とは『満たされない』という意味。とくに強いメッセージがある曲ではないのだが…正直に書くとリンドを演じたレベッカ・ファーガソンの美しさに見とれただけなんですけど…それがなにか?(笑)

軍師かんべえ

人間の欲は決して満たされる事がない…例え既に手に入れた愛であっても(´・ω・`)フッ

ラストシーン

実は個人的な好き嫌いになってしまうのでしょうが…こういったラストの迎え方は非常に『大好き』なんです。普通に考えたらニューヨークの街中を象で家族を迎えに行く…なんて『ありえない』のは言われなくても分かっている。でも何回も書くようだが本作はミュージカル映画なのである。ユーモア、哀愁、愛、怒りといった様々な感情的要素と物語を組み合わせるのがミュージカル映画。つまりはユーモアを演出したことになる。しかも実際のバーナムが創設したサーカスで最も人気のあった動物は象のジャンボだったらしい…更にディズニー映画のダンボの母親の名前はジャンボだったとのこと…

軍師かんべえ

立ち上がって拍手を贈りたい…と思ってしまうほどのラストシーン。なぜコレが分からない人がいる?

総括

そもそもミュージカルが苦手…という人の意味が分からない。といったら叩かれるかもしれないが本当に不思議に思ってしまう。『急に歌い出すのが苦手…』というストーリーの中で突然に歌ったり踊ったりするのが理解不能という事らしい…が『何だよ…その理由はマジかよ!』とコッチが理解不能に陥ってしまうのだが…それはさておき本作の『グレイテスト・ショーマン』は個人的な『好き』が映画の中にたくさん入っていて非常に楽しめる作品となっている。特に派手な演出というのが大好きで…伝わるか微妙だがアメリカのプロレスのPVなんかずっと見ていられる(笑)こういうやつなんだが…

アメリカのプロレス団体WWEでは試合前に選手のプロモーションビデオが流れることが多々ある。どのような経緯で試合が組まれたのか…とか過去のストーリーが分かりやすく流れるのである。かなり派手目な演出で非常に面白いのだが…これだけでワクワクするのだから『グレイテスト・ショーマン』のミュージカルシーンなんてイチコロになってしまうのは当然といえば当然。更にヒュー・ジャックマンは大好きな映画俳優でX-menシリーズはもちろんリアルスティールやレ・ミゼラブルといった彼が出演する映画は殆どチェックしているはず…である。更に更にレベッカ・ファーガソンが出ているではないですか!彼女が出ているというだけで80点以上は確定になってしまう。もう演出に俳優陣に…と文句はなく最後はスッキリと胸スカで終われるのも最高といえる。個人的にはこんなに高得点を叩き出した作品なのに…ミュージカルが苦手という理由で食わず嫌いをしている人たちに一言。『是非、観て下さい』ちなみに知り合いのミュージカル映画が苦手という人に『好きな映画は?』と聞いたら『アナ雪』と答えやがった…ってところでオツカレっす!

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