『コーヒーが冷めないうちに』をモーっと楽しもう

軍師かんべえ

おかえりなさいませ(*- -)ペコリ
『コーヒーが冷めないうちに』
徹底解析 完全ネタバレとなっております
鑑賞前のお客様はご遠慮下さいませ

本記事は『コーヒーが冷めないうちに』の感想レビューとなっておりネタバレが含まれております。本編未鑑賞の方は予備知識編『100倍楽しもう』の記事をご確認の上で再度お越しください。

コーヒーが冷めないうちに

2018年:日本公開 
監督:塚原あゆ子 
脚本:奥寺佐渡子 
原作:川口俊和『コーヒーがさめないうちに』 
       『この嘘がばれないうちに』 
制作:平野隆、岡田有正、進藤淳一 
出演者:有村架純、伊藤健太郎、波留、林郁人、深水元基 
    薬師丸ひろ子、吉田羊、松重豊、石田ゆり子 他 
音楽:横山克 
主題歌:YUKI『トロイメライ』

劇団音速かたつむり(2011年解散)が演目としてやっていた舞台『コーヒーが冷めないうちに』が後に小説となり『アンナチュラル』などを手掛けた塚原あゆ子の手によって2018年に映画化。…とある町の…とある喫茶店の…とある席に座ると自分が望んだ時間に戻れるという都市伝説がありました…という冒頭で始まる心暖まるタイムトラベル物語。ただし非常に面倒くさいルールがそこにはありました…

思わず『何?このルール』と…ご都合主義的な捉え方をされる方もいますが…これは映画なので…冒頭でこのルールを提示していますので設定と言う事であまり突っ込まないで下さいね(笑)この喫茶フニクリフニクラで起こる4つのエピソードが本作の軸となっていきます

幼馴染みとの恋愛話…記憶を失った妻との夫婦愛…事故で妹を失った姉妹愛…そして過去から戻ってこれない母親との親子愛。『コーヒーが冷めないうちに』は色々な形の『愛』をテーマとして語りかけている作品。どうしても『過去に戻れる』なんて聞くと過去の自分にスポーツ年鑑を渡してボロ儲け…バックトゥザフューチャーのビフみたいな考え方しかできないダメ人間ではあるが(笑)もし、その力が本当に手に入るのならば…人は愛する人のために過去に戻るのかな?なんて少しセンチな気持ちになってしまう。ただ『過去に戻ってどんな事をしても現実は変わらない』というルールがある様に起こってしまった出来事を改変する事は絶対にできないが…過去に戻った事で自分の意識を変える事はできる…つまりは未来は変えることができる!だってこれから起こるのだから…というメッセージが伝わってきました。…とこのように本記事では『コーヒーが冷めないうちに』を既に鑑賞しているという前提で記事が書かれています。ネタバレ注意となっていますのでご了承ください。

軍師かんべえ

喫茶フニクリフニクラ…の名前って童謡『鬼のパンツ』の歌詞からきたのかな?謎や…

『コーヒーが冷めないうちに』予告編

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時をかける少女

喫茶フリクリフリクラで望んだ時間に戻るにはいくつかのルールがありました。一つは…とある席でしか時間を超える事はできない。石田ゆり子演じる時田要が座っていた席で彼女がトイレに立った瞬間だけがチャンスとなります。そして時田家の女がコーヒーを淹れて冷めるまでの間だけ時間を超えることができる…という設定。まさに時田数は時をかける少女。ちなみに脚本の奥寺佐渡子は細田守監督のサマーウォーズや時をかける少女で脚本を務めていました。

清川二美子

幼馴染みの腐れ縁…男女の仲ではないけれどもお互いに意識しあっている二人のエピソード。林郁人演じる吾郎がアメリカ転勤の話を引っ越し当日に幼馴染みの二美子に告げる…という少し強引な設定ではあるが…吾郎が言い出せなかったという事にしておきましょうか(笑)そりゃ当日は怒るわな…このエピソードはチュートリアル的な意味があるのか…こんな感じでタイムリープしますよ!の説明込みの展開となっていました。二美子は過去に戻り言いたい事の半分も伝えることはできなかったが現実に戻りアメリカに渡る事で残りの言いたかった事を直接伝えるという…自らの意思で未来を変えてしまった…というオチ。このエピソードを見て「なるほど…こういう着地点で来るのね」と作品全体の雰囲気がココで掴める感じでしたね。泣くほどではなかったが…幼馴染みなんていないだけに羨ましいという感情の方が湧き出てしまったエピソードでした(笑)

房木康徳

認知症になった妻(薬師丸ひろ子)と妻に寄り添う夫(松重豊)のエピソードはかなりヤバかったです。おそらく感動したという方たちはこの二人の演技にヤラれたのではないでしょうか…『あぁぁ…私は色んな事を忘れちゃうんだね…貴方の事も忘れちゃうの?』松重『大丈夫だって!ホントに大丈夫なんだって!』長年寄り添ってきた二人で本音で語り合ってきた仲であっても松重は過去の妻に本当の事が伝えられなかった…『大丈夫だって』というウソは何て心が温まるウソなんでしょうか…もちろんバレバレである…でも松重の優しいウソに涙する妻…ココには『優しさ』しか存在しない。手紙に書いてあった『私はあなたの前で患者でいたくない…あなたとは最後まで夫婦でいたい』ここで2回目の涙腺が爆発。毎日顔を合わせていても毎日言いたい事を言い合っている仲でも伝えきれていない事ってあるんだなぁ…失った記憶はまた新しい思い出を埋めていけばいい…ええ話や( ;∀;)

平井八絵子

事故で無くなった妹に再び会うために過去に戻った姉のエピソード。例え口にしなくても通じ合える仲であったとしてもキチンと言葉にして伝えないと思いが伝わらない事ってあるんだなぁ…と思わせてくれました。八絵子は妹が旅館を継ぐのが嫌で会いに来ていたのだと勘違いをしていたのだが…妹は姉と一緒に旅館をやっていく事を望んでいた事を過去で知ってしまう。そして彼女は決意する『妹が死んだことで周りが不幸になるのだったら妹は周りを不幸にするために産まれてきた事になる…それなら私がまとめて皆を幸せにする』美しい姉妹愛。私にも兄がいるのだが…兄弟って何故かいる事が当たり前の様な存在と認識してしまう。おそらく失ってから気付くのかもしれない…だから兄弟であったとしても伝えるべき事は今伝えなくてはいけないのかもしれませんね。

時田数

数は自分が淹れたコーヒーで母の要が過去から戻ってこれなくなった…という罪の意識から自分は幸せになってはいけない存在なんだと思い込んでいた。しかし母は過去に戻っていた訳ではなく未来の数に会っていた事が分る。いつだって母親は子供の心配をするんだなぁ…と身に染みる思いである。

『好きな人はできた?その人も数の事が好き?』ヤバいでしょ…このセリフはヤバ過ぎるでしょ。このシーンを見て涙が出ない人なんて存在するのでしょうか?いまだ父親も母親も健在なだけに両親の死についてはピンと来ていなかったのだが生きている今だからこそ感謝の意は伝えなきゃいけない…そんな気持ちにさせてくれました(´;ω;`)

新谷亮介

4人の過去のエピソードと同時進行していく数と新谷の現在のラブストーリー。この過去と現在の対比が非常に良かったですよね。幸せになっていきながらも何故か不安を抱える数…それは母親を過去に留めた事からの罪の意識であったが…その雪解けは新谷が見事に溶かしてくれた。イケメンがこんな事したら…ソリャかなわないよな(笑)

総括

実は『コーヒーが冷めないうちに』は鑑賞するまでは存在すら知らなかった作品で…とある知り合いに『絶対に泣くから!』と泣きながら言われ勧められた作品で…『いやいやいやいや…40歳過ぎてるから!そうそう泣かないから!』と言って鑑賞後に爆泣きしていた自分がいました。なんでしょう…『哀しい』というより『良かったぁ』の感情が強いのか…人って『良かったぁ』で泣けるんだぁって認識いたしました。ただ一つだけ文句と言うか…注文をつけるとしたら『4回泣ける』というキャッチだけは辞めて欲しい。これも戦術の一つなんだろうが…やっぱりバカが『4回泣けませんでした』とか『1回しか』みたいなコメントをしているのを見かけてしまった。こんなキャッチをしたら構えてしまうから!しかも何を観ているのか分からないけどストーリーの矛盾点や整合性だけを探している訳の分からない記事もあった…とそんな事より…時田数の母親の要が席でずっと読んでいた本はドイツの童話作家ミヒャエル・エンデ作の『モモ』という児童文学作品。

この『モモ』という物語は不思議な力を持つ少女モモが盗まれてしまった世界の時間を解放する物語ということ…本作の時田数という少女は母親が戻ってこれなくなったのは自分のせいだと信じ込み時を止めていた様に塞ぎきっていたが…自らの行動で時を解放していました…って事でオツカレっす!

YUKI 『トロイメライ』

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