『レミニセンス』を100倍楽しもう
おはこんばんちわ(-ω-)/
管理人軍師かんべえです。
鑑賞前の予備知識!映画はもっと面白くなる。今回の作品はコチラ!
『レミニセンス』を鑑賞されている方は
鑑賞後レビュー『モーっと楽しもう』にどうぞ
目次
レミニセンス
『幸せな物語は…
必ず悲しい結末になる』
『じゃ…幸せの最中に終わる話を…』
2021年:アメリカ公開、日本公開 監督:リサ・ジョイ 脚本:リサジョイ 製作:ジョナサン・ローラン、リサ・ジョイ マイケル・デ・ルカ、アーロン・ライダー 出演者:ヒュー・ジャックマン、レベッカ・ファーガソン ダンディ・ニュートン、ダニエル・ウー 他 音楽:ラミン・ジャヴァディ 撮影:ポール・キャメロン 編集:マーク・ヨシカワ 製作会社:キルター・フィルム マイケル・デ・ルカプロダクションズ 他 配給:ワーナーブラザース・ピクチャーズ
2021年に公開された『レミニセンス』監督は今回が初の長編映画となったリサ・ジョイ。製作には実の夫でもあるジョナサン・ローランが担当。この二人は総製作費1億ドル(約100億円)の米SFドラマ『ウエストワールド』シリーズで共に製作総指揮に携わっている経緯がある。更にジョナサンの実の兄は『TENET』『インターステラー』などを手掛けた今や天才監督と謳われているクリストファー・ノーラン。弟のジョナサンも兄クリストファー作品『メメント』『プレステージ』『ダークナイト』『インターステラー』など原案・脚本を担当している。実はSFについて詳しいのは弟のジョナサンの方ではないのか…という噂まで存在している。
プレステージを100倍楽しもう
そんな二人が2021年に満を持して仕掛けたSFサスペンス超大作が今回ご紹介する『レミニセンス』
アナタの記憶に”潜入”する
クリストファー・ノーランの弟のジョナサンが製作を担当、そしてこのキャッチコピー…ある事に気付いたのなら貴方は映画大好き人間であることは間違いないです。この『記憶に潜入』というキーワードで思い当たるのが…『インセプション』
2010年に公開されたクリストファー・ノーラン作品の『インセプション』こちらは『記憶』ではなく『夢』の中に潜入するSFサスペンス作品となっている。『記憶』と『夢』明らかに設定を寄せている感しはする…しかもジャケットも『インセプション』を連想させる作り。ジョナサン・ノーラン、ジャケット、キャッチコピー、予告…私たちが『レミニセンス』で期待したのはまさに『インセプション』であり製作サイドもそれを狙っていました。結果から申しますと興行的に『レミニセンス』は大失敗に終わっている。私は既に大失敗となっているという情報を知っている上で映画館で鑑賞しました。その理由は2つあります。1つは主演のヒュー・ジャックマンとレベッカ・ファーガソンは映画俳優の中で最も憧れる男性と最も見とれてしまう女性だからです。この二人が出演しているという理由だけでも私には十分すぎるほどの理由となります。ヒューとレベッカが共演している『グレイテスト・ショーマン』は何度見返したことでしょう…
グレイテスト・ショーマンを100倍楽しもう
大失敗と知っていながら映画館で鑑賞した2つ目の理由は『失敗した理由』が明確に分かっていたからである。それは『インセプション』を連想させるような宣伝をしたため本作を期待していた人たちがSF層に偏ってしまったのが原因。確かに『夜は焼肉を食べに行こう!』と言われたら肉を欲する脳になってしまいますよね。それで晩御飯が『焼魚』に変わってしまったら…魚も好きだけど何か残念な気持ちになってしまいます。私は既に『インセプション』ではないという情報を得ていたので残念な結果は回避でき…フラットな精神状態で鑑賞できました。そんな私の個人的な感想となるが評価としては…
大満足
もちろん大好きなヒュー・ジャックマンとレベッカ・ファーガソンが出演している…という大好きフィルターはかかっているが『何をお前ら文句言ってんの?』と批判している人達に疑問を抱いてしまう。設定もストーリーも演出もラストも…どれをとっても最高レベルに達しているじゃありませんか…期待を裏切るという行為がどれほど恐ろしいか考えさせられました。鑑賞前の予備知識編として最も本作で伝えた無ければいけない事が『SF映画ではない』『インセプションではない』…という2点。そして本作は1940~50年代頃にアメリカで作られていた『フィルム・ノワール』であるという点である…少しの知識だけで映画はもっと面白くなる!『レミニセンス』を100倍楽しもう!
彼氏に誘われて観に行ったカップルの彼女の方が大満足した…ってなりそうな感じの映画です。
『レミニセンス』を鑑賞されている方は
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フィルム・ノワール
1940年代から1950年代後半にハリウッドでさかんに作られた犯罪映画のジャンルを差し、アメリカ社会の殺伐とした都市風景やシニカルな男性の主人公、その周囲に現れる謎めいた女性の登場などを主な物語上の特徴とする。
フィルム・ノワール – Wikipedia
何を持って『フィルム・ノワール』とするか…定義的な事は今まで考えていなかったが上記している特徴が『フィルム・ノワール』に該当するみたいだ。私的にはトレンチコートをきた探偵みたいな男性と峰不二子みたいな悪女が登場した上でタバコの煙が上手に表現されていれば『フィルム・ノワール』認定…という緩い枠組みとなってしまう(笑)…と偉そうに語っているがそれほど知識はないのでボロが出る前にバラしておきますが…何となくの知識しかありませんので。『ノワール』とはフランス語で『黒』という意味で『フィルム・ノワール』は闇社会や犯罪をテーマとした映画作品となる。そして『フィルム・ノワール』で絶対に欠かせないのが『ファム・ファタール』という女性の存在である。
ファム・ファタール
男にとっての『運命的な女性』『赤い糸で結ばれた女性』というのが元々の意味ではあるが同時に『男を破滅させる魔性の女性』を指す場合が多い。分かりやすく例えるならルパン三世の峰不二子をイメージしていただければ良いのかと思われます。このファム・ファタールと称される魔性の女性によって主人公が犯罪に巻き込まれる展開となるのが『フィルム・ノワール』の特徴でもあります。
『レミニセンス』でレベッカ・ファーガソンが演じていた謎の美女メイ。まさしくファム・ファタールという位置付けであり主役のニックを美貌で惑わし犯罪に巻き込んでいく展開となっていく…それにしてもレベッカ・ファーガソンは美しすぎる…( ゚Д゚)ハッ!
『郵便配達は二度ベルを鳴らす』『めまい』『マルタの鷹』が有名ですよね…
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水没都市マイアミ
言葉や文字として細かい設定が語られることは少ないが映像としてしっかりと描かれていた『レミニセンス』の世界観。気候変動が原因で海面が上昇してしまい街が半分水没してしまった近未来のマイアミが舞台。しかも戦後間もないため戦争の爪痕が大きく残る時代でもあった。日中は気温が異常なまでに上昇してしまうため日が暮れた時間に人々は活動するという昼夜逆転現象。まさにデストピア(死の世界)を表現した世界観が映像として描かれていました。
デストピア
デストピアとは…ユートピア(理想郷)の正反対の社会を指す言葉として生まれた死者の国などを表す造語。気候変動、昼夜逆転、海面上昇という過酷な環境に加え大戦後でもあるという設定を映像で上手に表現。この過酷な世界観の中でも人類は逞しく明日を夢見て生きている…のではなく、生きているだけで精一杯のギリギリのラインで生活をしている人が殆どで低所得者が住んでいる地域は足下まで海水が侵食している。とても未来どころか明日をも夢見る事ができない絶望の世界で人々は過去にすがるしか幸せを見いだせない世界でもありました。この荒廃した世界は人々の心の中の荒廃を表現していて、水没した都市は人々は過去に浸っているメタファーとなっています。
設定だけでも1本の映画になりそうな世界観なのだが…さすがジョナサンとリサ・ジョイである。水没した世界とか可能性のある近未来なだけに非常に恐い感覚になってしまいますね。
『レミニセンス』とは
レミニセンス(reminiscence)は回想、追憶、想い出といった意味。人類は未来に希望が持てなくなった変わりに過去にすがる事で幸せを感じている世界観こそがレミニセンスという大きな設定。最も幸せであった瞬間を追体験させてくれる装置は実は軍事用に開発されいた機械でした。元々は捕虜に使用することで敵国の情報を引き出す事を目的としていたが戦後は一般人を相手に瞬間的な追憶体験をさせる娯楽装置として使用されることになりました。
記憶への潜入というワードから勘違いしてしまう方が多いが『インセプション』の様に対象者の脳の中に入り込むのではなく記憶する映像をホロスコープの様な装置に映し出すのがレミニセンスの構造。人類にとって未来には何も価値はなく過去にこそ希望がある…レミニセンス(追憶)を希望する人たちは刹那的な過去の幸せを感じるためだけに大金を払っている。その僅かな時間のためだけに生きる意味を見出している地獄絵図のような世界なのである。私はこの様な設定の物語を昔ドラマで見たような記憶があったので少しレミニセンスをしてみたら…なんと見つけました
1991年に放送された世にも奇妙な物語の『夢を買う男』というエピソード。後ろで流れている臨時ニュースが伏線となり最後のシーンの回収となっていました。わずか18分の短編ではあるが絶望と希望、そして恐怖体験を見事に表現した作品となっていました。今、見返したらまさに『レミニセンス』ですよね ってまだ本編を観てませんよね…人間は絶望が最高潮まで達してしまうと過去に未来を見出そうとする生き物なのかもしれませんね
もしレミニセンスできるなら…いつの過去に戻りますか?とても恥ずかしくて言えない(/ω\)キャー
『レミニセンス』を楽しむポイント
2021年に公開された『レミニセンス』は『インセプション』を意識した宣伝の影響で酷評を受けるハメとなってしまったが十分に楽しめる作品で私はBlu-rayを買う予定となっている。『インセプション』を匂わせた…とは言っているが映画好きならともかく世界でどれだけの人が『インセプションかと思ったら…全然違かった』と思ったのか…先入観なく鑑賞すればSF設定のラブロマンス&サスペンス映画となってしまう。フィルム・ノワールにしても往年の映画ファンなら見飽きた設定であるが現代の人たちには逆に真新しく感じてしまうのではないでしょうか…上手に今の技術と融合した世界観を作り上げたSFノワール作品と私は考えたい。
それでは素敵な映画の世界へ行ってらっしゃいませ