『パンズ・ラビリンス』をモーっと楽しもう

軍師かんべえ

おかえりなさいませ(*- -)ペコリ
『パンズ・ラビリンス』
徹底解析 完全ネタバレとなっております
鑑賞前のお客様はご遠慮下さいませ

本記事は『パンズ・ラビリンス』の感想レビューとなっておりネタバレが含まれております。本編未鑑賞の方は予備知識編『100倍楽しもう』の記事をご確認の上で再度お越しください。

パンズ・ラビリンス

2006年:スペイン、メキシコ、アメリカ公開 2007年:日本公開 
監督・脚本:ギレルモ・デル・トロ 
出演:イバナ・パケーロ、セルジ・ロペス、アリアドナ・ヒル他
 
【受賞】 第79回アカデミー撮影賞、美術賞、メイクアップ賞 
2006年カンヌ国際映画祭正式参加作品 
2006年全米映画批評家協会賞 
2006年ニューヨーク批評家協会賞 
2006年ロサンゼルス批評家協会賞 
2006年英国アカデミー賞4部門受賞 
2006年ゴヤ賞7部門受賞 
2007年ヒューゴ賞

1944年という第二次世界大戦の真っただ中が時代背景となるパンズラビリンス。幼き少女が過酷な現実から逃げるために作りだしたのが架空の世界となる地下王国世界。この設定はどこかで似たような感じがする…と思ったら2019年に公開された『ジョジョ・ラビット』と類似している。ジョジョ・ラビットでは少年ジョジョが空想上の友となるアドルフ・ヒトラーを作り出し第二次世界大戦という時代の中で成長をしていく物語でコメディー調で描かれていたがパンズ・ラビリンスはダークファンタジーとして描かれていて映像も結構な感じでグロかったりする。

パンズ・ラビリンスのラストシーンを皆さんはどう感じたのでしょうか?彼女は救われたのか?それとも絶望の中でただ死んでいったのか…もちろん人それぞれの解釈があるのでしょうが…私は彼女は救われたのだと感じました。この救いこそが本作の最大の魅力でもありテーマでもある。ココからは管理人の完全な個人的感想となるためネタバレが含まれる記事となります更に鑑賞されているという前提で記事を書いていますのでご注意ください。

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逃げ込む世界

少女オフェリアは過酷な現実を直視できずに地下王国の王女という設定を自ら作り出していました。しかし彼女が望んていた地下王国世界とは現実で言う『死』の世界に近い場所なのでは…と個人的には思っている。分かりやすく言うならば『天国』的なもので、そこに行くための条件として絶対にやってはいけない事が自ら命を絶つ行為であるためオフェリアは3つの試練を与える事でビダル大尉から殺される事を願っていたのではないでしょうか…

軍師かんべえ

幼き少女が自らの死を願っていたなんて…なんて哀しい物語なんでしょう( ;∀;)

3つの試練

迷宮で待っていたのは地下王国の門番であるパン。この謎の生き物からモアナ王女であると認めて貰えるために3つの試練をクリアすることを告げられる。ギリシャ神話の牧羊神パーンがオマージュされていると当時に羊の頭を持つ悪魔もイメージされている。このパンはオフェリアが自殺しないために自らが創り出した水先案内人とも言える存在だったのでしょう。

黄金のカギを手に入れろ

『恥ずかしくない?泥の中に住み…虫なんか食べて…木が死にそうなのに太っているなんて…』

オフェリアが巨大カエルに言ったセリフだが現実世界で母親のお腹の中にいる弟を巨大カエルとして表していました。母親の身体を蝕みながらもスクスクとお腹の中で大きくなっていく弟が恨めしかったのでしょうか…そして勇気と知恵で金のカギを手に入れることが出来ました。この与えられた3つの試練は現実パートとリンクしている作りになっていました。

金の探検を手に入れろ

トラウマとなってしまいそうなペイルマンが襲ってくる金の探検を手に入れる試練ではオフェリアは絶対に食べ物に手を付けてはいけないという約束を破ってしまいます。ココは忠誠心を試されていたのではないでしょうか…オフェリア自身ビダル大尉には忠誠を示していないという不服従の表れだからこそ禁を破ったのだと感じました。

無垢なる者の血を捧げよ

そして最後の試練が『無垢なる者の血を捧げよ』この試練ではオフェリアの『愛』が試される事になります。自らの王女への権利を捨ててまで弟の命を守ろうとした自己犠牲の精神。無垢なる者の血を捧げることで王国への門が開くはずでしたが…

ビダル大尉に弟を奪われオフェリアは銃で撃たれてしまい…オフェリアが望んでいた通り命が絶たれていしまいました…

現実パートと関連性を持っていたオフェリアが創り出した架空世界の中で試されていた『勇気』『知恵』『不服従』『愛』『自己犠牲』というワードはキリスト教における十字架のメタファーとなっていたのでしょう。オフェリアは試練の中で王国に行けるための条件を全て手に入れたという訳です

軍師かんべえ

この結末がハッピーとは言わないが…オフェリアの望んで結末にはなったはず…

救われたのか?

少女オフェリアは果たして救われたのか?確かにオフェリアが望んでいた結末になったのかもしれない…それでも過酷な時代とはいえ幼き少女が命を奪われている物語はとても悲しい後味の悪いものである。1944年という時代背景は第二次世界大戦という時代。世界各地で地獄のような争いを繰り返していた…そんな世界で母親と幼き少女だけで暮らしていくのは余りにも過酷すぎる上に母親も亡くなってしまう。残されたオフェリアにとって現実世界こそが地獄以上の世界となってしまっていたに違いない

キリスト教における『救い』とは

救いとは、危険や苦しみからの解放です。救うことは、解放すること、または守ることです。このことばは、勝利、健康、また保護という考えをともないます。

救いとは何ですか?キリスト教の教理では救いとはどんなもの …

よく昔に『あなたは…神に…救われますか?』といったコントを目にした事があるくらいキリストと『救い』という言葉には強い関連性があるのだと思われる。キリスト教徒ではないので詳しい説明はできないが…『救い』とは危険や苦しみからの解放だと捉えれば少女オフェリアはこの地獄のような世界から…そしてビダル大尉という苦しみから解放されたと考えられますよね。後味の悪い終わり方という見方もできますが私は少女オフェリアが望んだ世界で幸せに暮らせるよう敢えて彼女は『救われた』と思いたい。

軍師かんべえ

オフェリアが救われたとするならば…残されたレジスタンスの人たちはこれから過酷な時代へと突入する救われない時代を生きていく事になります

総括

「迷宮」とは「迷路」と違って枝道や行き止まりのない一本道。ただし一見してそうとは見えないほど複雑に曲がりくねっている。さらに「迷宮」には中心があり多くの場合、そこには何かがある(または、いる)。

迷宮と迷路の違い: SilverFish Files

パンズ・ラビリンスとは迷宮という言葉の定義通りに従うと迷うことがない1本道という事になる。確かに恐怖や不安を感じながらも迷うことなく中心にいるパンの元までオフェリアはたどり着くことができていました。つまり『行くか?引き返すか?』『やるか?やらないか?』といった選択が迫られた時に貴方はどちらの選択をしますか?という最大のテーマが隠されています。作中ではファシズム政権の独裁者でもあるビダル大尉に対抗していたレジスタンスという分かりやすい設定がありました。もし貴方が従う事をしたくない状況の時に拒むことができるのか?泣く泣く従ってしまうのか?戦えるのか?戦えないのか?オフェリアの様にリスクを覚悟しながらも自分の意思を貫くことができるのか…このようなテーマ性を感じながらパンズ・ラビリンスは鑑賞して欲しい。ただ作品はギレルモ監督の変態的要素がたくさん詰め込まれていて…ビダル大尉がビンで顔を殴り続けるシーンや麻酔なしで糸で顔を縫うシーンといった残酷な描写が多々ある。中でも皆さんも同意見だと思いますがペイルマンの動きはトラウマ級で生活に支障をきたすほど…日本の妖怪『手の目』からインスパイアされたとの事らしいが余りにも恐ろしい姿は…かの巨匠のスティーヴン・キングをも震え上がらせていた…という事があった…という事でオツカレっす(@^^)/~~~

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