『パルプ・フィクション』を100倍楽しもう
おはこんばんちわ(-ω-)/
管理人『軍師かんべえ』です。
鑑賞前の予備知識!映画はもっと面白くなる。今回の作品はコチラ!
『パルプ・フィクション』を鑑賞されている方は
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パルプ・フィクション
1994年:フランス、アメリカ、日本公開
監督・脚本・原案:クエンティン・タランティーノ
出演:ジョン・トラボルタ、サミュエル・L・ジャクソン 他
第47回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール受賞 その年のアカデミー9部門ノミネート 脚本賞受賞と1994年公開から約25年以上が過ぎても色褪せることなく映画ファンに語り継がれている伝説的な作品でもあり 特に時間軸という新たな試みで我々を驚かせ、今までの映画にはない構成を作り上げた。
あらすじ
とあるレストランで不良カップルのパンプキンとハニー・バニーはレストラン強盗の計画を企てる相談をしていた。そして二人は拳銃を抜き店内に怒声を発する…
天才クエンティン・タランティーノ
引用元:あのクエンティン・タランティーノ監督の『トラウマになっている映画』2選 – フロントロウ | グローカルなメディア (front-row.jp)
高校中退後に俳優を目指す傍らレンタルビデオ屋でアルバイトをしながら膨大な数の映画を鑑賞する生活を贈り、やがて脚本を書き始める。1991年に『レザボアドックス』が俳優ハーベイ・カイテルに認められ監督デビューを果たす。
更に94年には本作の『パルプ・フィクション』がパルム・ドール受賞、アカデミー脚本賞を受賞と僅か監督2作品目で天才ぶりを発揮
その後も97年『ジャッキー・ブラウン』2003/04年では『キル・ビル』2部作など話題作を発表。2012年『ジャンゴ 繋がれざる者』では2度目のアカデミー脚本賞を受賞という輝かしい実績を誇る。
私はタランティーノは時代を変え新しい傑作を生みだしていく事ができる天才だと思っている。正しい例えなのかは分からないが…一昔前に宇多田ヒカルが音楽業界に現れた時に今までの音楽が一気に古臭く感じてしまった…という感覚に非常に似ている。伝わるかどうかは微妙だが(笑)
タランティーノは映画マニア、映画オタクならではの過去の名作からクールな展開をことごとく我流に組み合わせ一つの新しい傑作を生み出してしまう。一つやり方を間違えれば駄作ともなり映画ファンから叩かれるかもしれないスレスレの道を堂々と渡ってくる姿は もはや天才を通り越している存在なのかもしれない。
『パルプ・フィクション』ではまさに時間という概念をブッ壊した新しい手法で構成するという離れ業を放っている。
あの内容のない下らない話が一気にアカデミー脚本賞という位置まで押し上げてしまうのだから本作の時間軸のインパクトは非常に高かったといえるのでしょう。
更に本作は今後の映画界にも大きな影響を与えている。特に『TENET』や『メメント』といった時間軸系作品で有名な監督クリストファー・ノーランがタランティーノに大きく影響を受けているのは間違いない
『パルプ・フィクション』の意味とは?
『パルプ』=質の悪い紙 『パルプ・フィクション』とは質の悪い紙に書かれた下らない出版物(物語)と映画の冒頭に表記されている。
もうココでタランティーノが何かを仕掛けていることが分かりますよね。この作品で観る所は物語の内容じゃないですよ!ストーリーはパルプ(質が悪い)ですよ!じゃあ何を見る映画なのか…それは これから貴方が本作を鑑賞して確認して下さい。
ちなみに私は この映画は『スルメ』みたいな映画だと思っていて噛めば噛むほど味が出てくる。つまり観れば観るほど何かを感じてしまう映画ということである
ストーリーを一生懸命に考えると…意味が分からないようになりますよ…だって質が悪いんですから
時間軸
パルプ・フィクションが話題となったのは先ほどから何度も書いてきた『時間軸』という新たな手法。今でこそ珍しい演出方法ではないが公開当時はインパクトの高さはとんでもないものだったと思われます。簡単に日本人なら誰でも知っている『桃太郎』で説明すると
①桃を拾って開けてみると桃太郎が誕生
②鬼が現れ村々を襲う
③桃太郎が鬼を退治に村を出発
④犬、サル、キジを仲間にする
⑤見事に鬼を退治して村へ戻る
おそらく皆さんが知っている『桃太郎』の流れは私が知っている物と同じと思われるがこの順番をシャッフルしてみましょう。そして皆さんの記憶から『桃太郎』の話を消してください。
③桃太郎が鬼を退治に村を出発
①桃を拾って開けてみると桃太郎が誕生
⑤見事に鬼を退治して村へ戻る
②鬼が現れ村々を襲う
④犬、サル、キジを仲間にする
『桃太郎』を初めて観る…という設定でシャッフルされた順番で物語が進行した場合…戸惑いませんか?いきなり『桃太郎』という少年が『鬼』という何かを退治すると言って村を出発する…鬼って何?という疑問を残しながら次の①の展開になり…川上から桃がドンブラコと流れてくる…訳分かりませんよね(笑)
『あぁ!さっき村を出た少年が この桃から生れてきた訳ね』となり次の⑤の展開に…もう戦ってるし!なんか奥の方で犬とかサルとかいるけど…あれは何?
そして②→④と全ての章を見せられた時に自分の頭の中で①~⑤を順番に組み替えて物語を成立させる…という非常に面倒くさいがパズル感覚で別の意味で楽しめる作品になっているのである。
これが『パルプ・フィクション』なのである
『パルプ・ファクション』を楽しむポイント
上でも書いた様にパルプ・フィクションとは下らない話が載っている低俗な雑誌という意味でストーリー自体には全くといってドラマ性もなければ感動するエピソードはない。ここを深掘りしていくのは無駄な作業となってしまう。
では何を見ていくべき作品なのか…それは純粋にカッコ良いセリフだったり、カッコ良いシーンだったり、ココでこの曲が入ってくるか…といったセンスを感じたり、ただ感性を奮い立たせながら鑑賞すれば良いだけの作品。
ひとつ私こと軍師かんべえが奮い立ったシーンを例題として挙げるなら
ティム・ロスとアマンダ・プラマーのレストラン強盗からのオープニング。話の内容は全くといっていいほど無い。ただの馬鹿カップルが強盗計画の話をしているといった中で急に拳銃を掲げ強盗計画に入るといったOPアバンとなっている。ただOP曲のMisirlouの挿入の仕方がエグいほどにカッコ良すぎる。
これで良いんです!これ以上でもこれ以下でもなく…こういった見方を最後までしていけば良いんです。
そして最後にバラバラになったピースを元の順序に戻した時に見えてくる物に気付きますので。パルプ・フィクションは鑑賞後の考察記事の方こそが盛り上がる作品で おそらく このシーンはヤバかったよねぇ…とかサミュエル・L・ジャクソンのあのセリフの訳し方がハンパなくない?とか…もう翻訳にまでカッコ良さを求めてしまう作品。それではタランティーノの世界に行ってらっしゃいませ
それでは映画の世界に
『いってらっしゃいませ』
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