『来る』を100倍楽しもう

軍師かんべえ

おはこんばんちわ(-ω-)/
管理人軍師かんべえです。
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来る

2018年:日本公開
監督:中島哲也 原作:澤村伊智
出演:岡田准一、妻夫木聡、黒木華 他

澤村伊智の作家デビュー作である第22回日本ホラー小説大賞受賞作『ぼぎわんが、来る』を映画化。メガホンを取ったのは『告白』『渇き』と社会風刺をテーマとした作品を手掛けてきた中島哲也。

CMクリエーターとして名を馳せた中島の映画12作品目となるのだが実は中島哲也はホラー作品を撮るのは今回が初めて…しかも あまりホラーを観た事がないと少し鑑賞するには不安とも思える発言している。人間の怖さを主体とした作品ばかりを撮ってきた監督がホラーを撮ると どんな作品が出来上がるのか…そもそもホラー作品になっているのか?もう…この映画は色々な意味で物議を醸している。はっきり言うと好き嫌いが完全に分かれる内容となっていて…批判の声も意外に高いのである。しかし私は今回の記事を作成するにあたり初見で鑑賞した時に『今年No.1作品や!』と思わず叫んでしまう程のドンピシャハマり作品(まだ2月なのだが)。

ココでネタバレしてしまうがホラーという括りでは収まりきれずに2段階ほど展開のギアチェンジがあり様相がかなり変わってくる。最後の頃には『俺は一体…何を観させられているんだろうか…』なんて疑問さへ浮かんでくるほど とっちらかってしまうのだが…まさかのラストでビシッと一本筋が通る事で起こるシーンは…まさにカタルシス。『来る』『来る』『来る』『来る』…と一体なにがやって『来る』のか?原作タイトルからすると『ぼぎわん』という謎の何か?という事になるが映画版タイトルは『ぼぎわん』を取ったただの『来る』がタイトル。果たして『ぼぎわん』を取った意味とは?得体のしれない何かがじわじわと忍び寄ってくる恐怖を是非、体験していって下さい。

軍師かんべえ

『来る』は怖くはない…怖くはないけど…最高に面白い

あらすじ

https://youtu.be/oHK9zj8cNd0

田原秀樹の回りで超常現象としか考えられない怪異な出来事が次々と巻き起こってしまう。オカルトライターの野崎に相談することになるが野崎は霊媒師の血を引くキャバ嬢の真琴と共に調査を始めるのだが…田原秀樹に憑いている『何か』は想像を遥かに超える強力なモノだった…

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主人公3人に共通するもの

原作を読んでいないので原作がどういう構成で話が進んでいるのかはわかりませんが映画版『来る』では物語は3部構成で展開されていて妻夫木演じる田原秀樹、黒木華演じる田原香奈、岡田准一演じる野崎和浩…と視点を変えて物語は進んでいく。この時に作品のジャンルが一気にギアチェンジされていくのも本作の特徴で置いて行かれないようにしておきたい。『あれ?ホラーを観ていたのでは…』と思ってしまうほどで…1作品で3度美味しさを感じられる作品となっている。3人の主人公は思惑も違えば立場も違うため3つの視点から物語は描かれていくが彼等・彼女には共通する意識的なものが存在している。それは『無責任』という言葉で…彼等・彼女が取った無責任な言動が とんでもない事態に発展していく。

・田原秀樹
外面ばかりを意識して中身がない無責任な父親。

・田原香奈
なんだかんだ言っても結局は自分が一番可愛いと思っている無責任な母親

・野崎和浩
大事なものを失う事を恐れるがあまり手に入れることすら拒否する無責任な男

無責任な大人3人の行動で振り回されていたのが秀樹と香奈の間に産まれた知紗ちゃん。彼女こそが本作品のキーパーソンとなる存在で注目しておきたい人物である。

田原知紗

大好物はオムライスという子供らしい一面を持ちながら無責任な大人たちに振り回され常にSOSの信号を出しているのだが周りにいる大人は全て『無責任』なだけに知紗が出しているヘルプに気付いていない。この物語は知紗で始まり…そして知紗によって終わっていく…彼女が求めていた事とは?

軍師かんべえ

オムライスの国があるとしたら…行ってみたいですねぇ

『ぼぎわん』とは?

澤村伊智によるホラー小説 2015年に『ぼぎわん』のタイトルで第22回日本ホラー小説大賞を受賞。後に『ぼぎわんが、来る』に改題。2018年には漫画化され同年に『来る』のタイトルで映画化。監督の中島哲也氏は過去に『告白』『渇き』『パコと魔法の絵本』など12作品も映画を撮ってはいるが今回の『来る』で初めてのホラー映画だったとの事…しかも本人はホラー映画をまともに観た事がなかったらしい。つまり今回の『来る』もホラー映画を撮っている認識はなかったのではないだろうか?それがタイトルで『ぼぎわんが、』の部分を取って『来る』だけにした理由なのかもしれません。

中島哲也監督は『告白』や『渇き』の中で人間の中に潜んでいる『怪物』を描いてきたが本作でもホラーを描くよりも人間が思い忍ばせている恐怖を描きたかったと語っていた。原作では恐怖の元凶は謎の妖怪なのか…伝承上の怪物なのか…分からないが『ぼぎわん』と言う得体のしれないモノがやって『来る』となっていました。しかし映画版では来る者の正体が何者なのかは殆ど語られる事がありません。物語の入りとして『来る』の正体を探っていく映画なのか?と思っていたら結構序盤の段階で『そうではない』という事に気付かされてしまいます。もし最後まで何が『来る』のかを探っていたら相当な肩透かしを喰らってしまうので敢えてネタバレさせて頂きました。

結局のところ『ぼぎわん』とは何だったのか?映画版だけを楽しむなら深く考える必要はありませんが…簡単にお答えするなら人それぞれが恐怖しているモノに姿・形を変えてやってくるモノ…ITでいうところの『それ』となってくる。『それ』とか『あれ』とかの表現が多いので混乱するが本作での『ぼぎわん』はあくまでも人間の思い描く恐怖の中でキッカケを作るものであるため、そのモノの正体が…という事にはならない。深く語られる事がないだけにココに期待されている方がいたらいけないので先に語らせてもらいました。

軍師かんべえ

ぼぎわんの正体!?そんなの…どうだっていいじゃないですか!

『来る』を楽しむポイント

先にも書いたが『好き』『嫌い』が真っ二つに分かれるタイプの映画で作品の整合性を求めているような人には向いていないのかもしれない。説明もなく一気にジャンルがシフトチェンジされるため一瞬だけ置いて行かれた感が出てしまうが焦らないで付いて行って欲しい。個人的には最初から最後まで楽しめた作品でラストシーンなんかは近年の邦画の中ではグンを抜いて最高の演出をされていると感じてしまった。

画像を見て貰えれば分るように岡田准一、妻夫木聡、黒木華、松たか子、小松菜奈と豪華俳優陣で構成されていて柴田理恵、石田えり、青木崇高など脇を固めている俳優陣もスゴすぎる。

柴田理恵がとにかく凄いって記事をよく見かけたのが…いやスゴいのは元々分かっているし…別にこの作品でスゴさが強調された訳ではなく…この人を褒めておけさえすれば…的に何故か他の記事を見させて頂いた時に評価が異常に高かった。私が本作を観た時に素晴らしい演技をする方なんだと思った俳優さんが

黒木華さん。もちろん彼女も本作だけがスゴい訳ではなく数々とご活躍している様に日本を代表するTOP女優である事は間違いない。彼女は本作で色々な顔を持つ女性を演じていて本当に一人の女性が演じているのか…とさえ思わせてくれる演技力。今後も彼女が出演する作品には注目しておきたい。ストーリーもさることながら豪華俳優陣による演技力としても楽しめる作品である事は間違いない。本作を見終えた後に私同様に『最高かよ!』と思うのか『????』だけが付いてしまうのか…本当に『好き』『嫌い』が分れてしまうだけに…なるだけ『好き』の方に行って貰うような記事作成をしたつもりですが…『嫌い』の方に行ってしまった方は本当に申し訳ございません。力量不足でした。ネタバレなしの鑑賞前予備知識記事だけに書ける事が限定されてしまいますが…鑑賞後のモーっと楽しもうでは想いの丈を思う存分記事にしていきますので是非鑑賞後に再び訪れて見てください。それでは素晴らしい映画の世界に行ってらっしゃいませ。

軍師かんべえ

それでは素晴らしい映画の世界に
『いってらっしゃいませ』

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