『キングコング 髑髏島の巨神』をモーっと楽しもう
おかえりなさいませ(*- -)ペコリ
『キングコング髑髏島の巨神』の
徹底解析 完全ネタバレとなっております
賞前のお客様はご遠慮下さいませ
本記事は 『キングコング髑髏島の巨神』 の感想レビューとなっておりネタバレが含まれております。
本編未鑑賞の方は予備知識編『100倍楽しもう』の記事をご確認の上で再度お越しください
目次
キングコング 髑髏島の巨神
引用元:キングコング:髑髏島の巨神|映画スクラップブック (soe006.com)
2021年:アメリカ、日本公開 監督:アダム・ウィンガード 脚本:エリック・ピアソン、マックス・ボレンスタイン 原案:テリー・ロッシオ、マイケル・ドハティ、ザック・シールズ 原作:東宝『ゴジラ』 エドガー・ウォーレス、メリアン・C・クーパー『キングコング』 製作:トーマス・タル、ジョン・ジャシュニ、ブライアン・ロジャース メアリー・ペアレント、アレックス・ガルシア、エリック・マクレオド 出演:アレクサンダー・スカルスガルド、ミリー・ボビー・ブラウン レベッカ・ホール、ブライアン・タイリー・ヘンリー、小栗旬 エイザ・ゴンザレス、ジュリアン・デニソン 他 音楽:ジャンキーXL 主題歌:MAN WITH A MISSION(日本) 『INTO THE DEEP』 撮影:ベン・セレシン 製作会社:ワーナーブラザーズ レジェンダリーピクチャーズ 配給:ワーナーブラザース
『キングコング 髑髏島の巨神』監督のジョーダン・ボート=ロバーツは『幼い頃から日本のアニメやゲーム、怪獣映画を観て育った僕には日本文化のDNAが組み込まれています!』と語る程の親日家。
本作では日本へのオマージュが多数取り込まれていて我々には嬉しい限りの作品となっている。
コングの最大のライバルであったスカルクローラ―はエヴァンゲリオンの『使徒サキエル』と千と千尋の『カオナシ』を彷彿させるデザインでしたし、スケル・バッファローは宮崎駿の『もののけ姫』を思わせる様な神秘的なシーンも演出されていました。監督自身も日本のアニメにインスパイアされていると語っています。
私にとって『キングコング』とは1933年版と2005年ピーター・ジャクソン版の2作品のみが全てであったが本作鑑賞後には私の心に新たな『キングコング像』が刻まれる瞬間でもありました。
完全オリジナルストーリーに加え、更にモンスターバースに繋がる重要な作品でもあり、エンドロール後には次作への伏線が貼られるという怪獣ファンならずとも男の子にとっては堪らないって感じでしたよね!
引用元:ハリウッド大作「ゴジラVSコング」、全米で3週連続1位の大ヒット 壮絶バトルシーンを公開― スポニチ Sponichi Annex 芸能
云わば『キングコング 髑髏島の巨神』は『髑髏島リーグの予選』みたいなもので見事に勝ち抜いたコングは決勝の舞台でGODZILLAとの対戦が2021年に控えている。
この対決を考えると血沸き肉躍るといった興奮状態に陥ってしまう。2021年『KONG VS GODZILLA』に向けてココでは鑑賞後の徹底考察をしていきたいと思います…といったようにココでは『キングコング髑髏島の巨神』を既に鑑賞しているという前提で記事を作成しております。ネタバレ注意となっておりますのでご了承ください
この映画で絶対に吹き替え版で鑑賞しないで下さい。まさかパーフェクト・ヒューマンのGACKTに欠点があるとは思わなかった…佐々木希もダメだった
巨神コング
引用元:映画『キングコング:髑髏島の巨神』サミュエル・L・ジャクソンにインタビュー:「出演を断るわけがない、だってキングコングだぜ!」 | ギズモード・ジャパン (gizmodo.jp)
この手の映画ではメインとなる大怪獣を出し惜しみする演出が多い中で本作は冒頭からコングの暴れっぷりが堪能できる怪獣映画ファンには大満足の作品だったのではないでしょうか。
『地獄の黙示録』を彷彿させるヘリコプターのシーンでは侵入者でもある人類を滅多打ちにしてしまいます。『あの巨大猿は何なのだ!』と混乱しながら次々とヘリを壊されていくのは圧巻であり まさに『この島では人類は最弱』というキャッチコピー通りの展開となる。
島に爆弾を投下していた人間に激怒したコング。髑髏島におけるコングとはどういった存在だったのでしょうか…
髑髏島に住む唯一の人類イーウィス族から神と崇められているコング。石柱に描かれていた画から人々から称え祭られてことが分かります。
コングは島の調和を脅かしていたスカル・クローラーに唯一対抗できる存在でイーウィス族はコングによって脅威から守られていました。島の調和を乱す生物に対しては容赦なく襲い掛かるコングだが決して狂暴な怪獣ではなく危険視されていない生物なら人間ですら襲う事はない…少なからず『知性』と『理性』を兼ね備えていた事を垣間見れました。
自然の神
コングとは…私たちにとって何なのでしょうか?時には調和を保つ存在でもあり 時には脅威となる存在にもなる。まさしく『自然』そのものである。
私たちが暮らしていくうえで『自然』は絶対に必要な存在で『恵み』をもたらしてくれる欠かせないものではあるが人間は利己的な理由で自然を破壊していく核実験を繰り返してきた。
その結果、地球温暖化をはじめ空気汚染やオゾン層破壊といった代償を受けている。そして近年は自然災害が世界各地で多発しているのも人類が調和を乱してきたからではないだろうか…その自然を具現化した存在がコングであり今まさに自然の神『コング』によって審判が下されているのかもしれません。
このコングの立ち位置は『GODZILLA』と同じ立ち位置。どちらも調和を保つ存在となっている
地球空洞説
モンスターバース作品の中で度々出てくる『地球空洞説』というキーワード。読んで字の如くなのだが…この学説は17世紀に実際に提唱されていた考え方の一つであったがニュートンの万有引力の法則によるところ『地球空洞説』の存在はありえないとされ現在では小説や映画、ゲームの世界観として使われる事が多い。
引用元:【ムー超兵器開発】地球空洞論とナチスドイツ南極基地の謎 – ライブドアニュース (livedoor.com)
我々の住む地球は中身の詰まった球体ではなくゴムボールみたいに中空であったり、別世界に繋がっているという考え方
地球空洞説 – Wikipedia
今でこそ幻想の中の説ではあるが当時は真剣に議論されていて『地球空洞説』を唱えた人の中にはハレー彗星を発見したイギリス天文学者のエドモンド・ハレーやスイス天才数学者レオンハルト・オイラーなどがいる…と書いてはみたが私はこの人物たちを全く知らない(笑)
ウィリアム “ビル” ランダ
特別研究機関MONARCH(モナーク)に所属する地質学者。1944年に戦艦U.S.Sロートン沈没事故の唯一の生き残りで事故の際に巨大生物(GODZILLA)に遭遇した人物。その事故をきっかけに『地球空洞説』を唱えるが学会では冷笑され続けている。
調査の中で発見された髑髏島に自らの説を立証する存在がいる事を確証する為に調査チームを編成し髑髏島へと向かう。
ヒューストン・ブルックス
地質学者であるヒューストンは学会で『地球空洞説』を主張した際に周囲から一蹴される中でウィリアム・ランダに認められたことをきっかけに特別研究機関MONARCH(モナーク)の一員となる。
モンスターバース版『地球空洞説』
引用元:キングコング 髑髏島の巨神 : 作品情報 – 映画.com (eiga.com)
特別研究機関MONARCHの地質学者であるランダとブルックスは我々が住む地球の中は空洞が広がっており、その中にはかつて地球を支配していた巨大生物が今も暮らしている。そして髑髏島が地下世界と地上を繋ぐための空洞があると訴えている。
髑髏島に侵入したチームはヘリコプターから地質調査の名目で爆弾を投下。その結果、地中に眠っていたスカル・クローラーを呼び覚ましただけでなく島の調和を守るコングを怒らせてしまう事になってしまう…そしてその報復としてコングによって部隊は壊滅させられてしまいました。
地下空洞の中には…あんな化け物がウジャウジャいるのか…考えただけでも『おらぁ ワクワクすっぞぉ』
取り憑かれた男
引用元:エネゴリ男祭「キングコング:髑髏島の巨神」 – Be Power Hard Boiled Z (bphbxxx.com)
ベトナム戦争では納得のいかない結果となってしまい多くの仲間を失い戦場を放棄するという形で帰国を命じられたパッカード大佐の狂気じみた人物は『地獄の黙示録』のウィラード大尉とカーツ大佐の様に戦いのやめ時を見失った男そのものでした。
パッカード大佐は戦場でこそ存在意義を見出せる男で突然の髑髏島調査隊の護衛任務に対し『感謝します』という言葉がすぐに出た様に他の隊員との違いはパッカード大佐は戦いに取り憑かれていたという事です。
髑髏島では多くの部下をコングによって失ったパッカード大佐は新たなる強敵に翻弄され恐怖を感じるも心の中では悦びに満ちていたのではないでしょうか
本作でのコングにとってのラスボスはスカルデビルであるが対決の構図はコングVSパッカード大佐が中心に描かれていました。ベトナム戦争時における最新最強兵器を要してのコングとの対決ではあるが…コングには全く通用しなかった。この島において人類は最弱なのである…
マザーファッ!
引用元:Xユーザーのナーオーさん: 「#ありすぎてわからない映画 サミュエル・L・ジャクソンが”マザーファッカー”って言う 映画。 https://t.co/AcM5mDlOAy」 / X (twitter.com)
サミュエル・L・ジャクソンと言えば あのセリフは『キングコング』でも発せられるのか…が一つの注目ポイントとなってくる。
但しサミュエルの口から発せられた瞬間に『キングコング』はR指定映画になってしまうというコングだけではなく映倫との闘いでもあった本作は見事にサミュエル・L・ジャクソンの1本勝ち!まさかの『マザーファッ…』で潰されてしまうという思わず笑いながらの大拍手をしてしまいました。さすが名優サミュエル!この男は決して私たちを裏切らない
マザーファッカ―とは母親と近親相姦をしてしまうほどのゲス野郎という意味で相手を侮辱する言葉としては最上級の意味を持つ。もちろん全てのメディアで禁止用語となっている。説明すな!
武士道マーロウ中尉
引用元:Xユーザーのシネちゃぶさん: 「「キングコング:髑髏島の巨神」はマーロウで始まりマーロウで終わる。つまり真の主役!ジョン・C・ライリーの超カッコいい刀さばきを見届けるべし。彼から名セリフ「不名誉より死」という言葉が飛び出す瞬間は鳥肌必至😆 https://t.co/kydEJ3Qf4m」 / X (twitter.com)
1944年、太平洋戦争時に髑髏島へ不時着してしまったマーロウ中尉。同じく不時着した日本軍人の碇軍平は後にスカル・クローラーによって殺されてしまったと語られています。
しかし碇の武士道精神はマーロウに引き継がれ彼の心の中にいつまでも存在していました。『不名誉よりも死』という言葉は今の日本人でさえも理解不能となっている武士道精神の塊ともよべる言葉をアメリカ人が躊躇なく発する…という所に面白さを感じた。更に言うならマーロウ中尉は、どことなく横井庄一を連想させられてしまいます。
横井庄一を簡単に説明すると…
太平洋戦争が終結していた事を知らずにグアム島で28年目もの間、隠れ住んでいた所を地元民に発見され日本に28年ぶりに帰還した元大日本帝国陸軍軍曹。帰国の際に『恥ずかしながら帰って参りました』という言葉はその年の流行語となった。
マーロウ中尉は唯一登場人物の中で髑髏島の在り方を知る文明人という立場になっており両者(髑髏島の怪獣と文明人)の架け橋となる存在という見た目には分かりずらい重要なポジションに付いている。
このマーロウ中尉こそがモンスターバースにおける人間達が今後に怪獣と共生していくために必要な資質をもっていたのではないでしょうか…人類が生き残るための姿を示したのがマーロウ中尉でした。
『ところで戦争はどうなったんだ?』の質問に対し『どの戦争の事だ…』と返した時のマーロウ中尉の顔が印象的でした…『まだ戦争を繰り返しているのか…』という
LOAD TO GODZILLA
引用元:Xユーザーのヤツキ∞さん: 「キングコング。もう公開して3日経つからネタバレいいよね?エンドロール後に映像があるのは知っていたが、ゴジラ・キングギドラ・ラドン・モスラの壁画が出てゴジラの咆哮で終わるからガチ鳥肌立ったわ!2019年公開の『ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ』が楽しみすぎる!(画像は拾い画像。) https://t.co/0N5qPEEKb6」 / X (twitter.com)
エンドロール後には髑髏島の地中で発見された壁画が映し出される。そこには何やらGODZILLAと思われる怪獣と三つ首の龍が戦っているような…そしてゴジラの咆哮が
はて…三つ首の龍…ハッ!!まさか…キング…ギ・ド・ラ?
総括
引用元:キングコング:髑髏島の巨神|映画スクラップブック (soe006.com)
僕的には100点満点中の120点を付けたいほどの作品。
2014年版GODZILLAと違い人間ドラマが少し薄くなってしまったが冒頭からコングが大暴れする爽快なモンスターパニック映画で大満足。しかも次作の『GODZILLA キング・オブ・モンスターズ』につながる伏線の貼り方…どこをとっても『面白さ』しか感じられず、この作品を低評価している人の気持ちが全くもって理解できない。
2021年には『KONG VS GODZILLA』が控えているがKONGだけでもう1作だけでも作って欲しいくらいである。
今回のコングは美女との絡みが少なめで川に落ちたウィーバーを助けるも恋愛といったラブストーリーの展開にはならず少しだけスケベ心は出るが終始『男前コング』を貫き通したキングコングでした。
中途半端に描くくらいなら、この位で抑えたのは正解だったかもしれません。とにかくバトル!バトル!バトル!の連続でサミュエルとのメンチの切り合いは最高でした!
後ね…後ね…コンラッドが走りながら日本刀を受け取りバサァッと…とか黒人軍人が持っていたヘルメットってフルメタル・ジャケットのやつでしょ…とか小ネタだが語りたい箇所がたくさんありますがキリがないだけに本日はココまでで…って所でオツカレっす!
今回も長文失礼いたしました
それでは…またのお越しをお待ちしております