『GODZILLA』を100倍楽しもう

おはこんばんちわ(-ω-)/
管理人軍師かんべえです。
鑑賞前の予備知識!映画はもっと面白くなる。今回の作品はコチラ!
『GODZILLA』を鑑賞されている方は
鑑賞後レビュー『モーっと楽しもう』にどうぞ
目次
GODZILLA

怪物の名は…ゴジラ
2014年:アメリカ公開、日本公開 監督:ギャレス・エドワーズ 脚本:マックス・ボレンスタイン、フランク・ダラボン デヴィッド・キャラハム 他 原案:デヴィッド・キャラハム 原作:東宝『ゴジラ』 製作:メアリー・ペアレント、ジョン・ジャシュニ トーマス・タル、ブライアン・ロジャース 製作総指揮:パトリシア・ウィッチャー、アレックス・ガルシア 出演者:アーロン・テイラー=ジョンソン、渡辺謙 エリザベス・オルセン、ジュリエット・ピノシュ 他 音楽:アレクサンドル・デスブラ 編集:シェイマス・マクガーヴェイ 製作会社:ワーナーブラザース レジェンダリーピクチャーズ 配給:ワーナーブラザース 東宝
東宝が1954年に公開した特撮怪獣映画『ゴジラ』から実に60年の時を経て2014年にハリウッド版がリブート作品(再起動)として『GODZILLA』というタイトルで製作された。東宝ゴジラに敬意を払いつつもアメリカ人がイメージする『GODZILLA』は日本人が想い描く『ゴジラ』とは微妙にだがズレは生じている。日本版『ゴジラ』は『核』がテーマとなっている。もちろんハリウッド版でも『核』というのは重要なテーマとなっているのだが…核を落とされた側と落とした側では『核』に対する想いも伝え方も意味でさへも変わってくるみたいだ…本作の『GODZILLA』を手掛けたのは幼少期から日本のゴジラを観て育ち、ゴジラ愛が溢れすぎているギャレス・エドワーズ監督。更に東宝が本作の制作に大きく関わっているためゴジラのイメージを大きく崩すことなくハリウッドならではの160億円という巨額な製作費で手掛けられ再起動されたのが2014年ハリウッド版『GODZILLA』なのだ

2014年版『GODZILLA』の興行収入は約5億ドル(約520億円)という大成功を収めた事でワーナー・ブラザースと東宝が提携して製作する怪獣映画を中心としたシェアード・ユニバース作品『モンスターバース』が動き出す事になる。2017年に2作目となる『キングコング 髑髏島の巨神』が公開され、2019年には3作目となる『GODZILLA キング・オブ・モンスターズ』が公開。2021年には4作目となる『GODZILLA vs KONG』が公開されている。モンスターバース4作品としての興行収入は約19億ドル(約2000億円)と大成功を収めていて公開日は未定だが5作目も始動しているらしい

ハリウッド版として始動した新生GODZILLAは怪獣映画を同一の世界観で繰り広げる『モンスターバース』の第一弾という重要な位置付けとなっている。ハリウッドが思い描くGODZILLAとは…日本版との違いとは…果たして人類の敵なのか…少しの知識だけで映画はもっと面白くなる!『GODZILLA』を100倍楽しもう!

怪獣版MCUですね…まさかキングコングとゴジラが夢の競演…って思ったら1962年に一度映画化されているんですね
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1954年版ゴジラ

2014年版GODZILLAは過去のゴジラシリーズのリブート作品(再起動)とされているため1954年の初代ゴジラとの世界観での関連性はないと公式に発表されてはいるが…それでも『GODZILLA』である以上は我々(日本人)が思い描いている『ゴジラ』を知る事は非常に大切である。過去には日米合わせて30作以上の『ゴジラ』が描かれているが特に1954年版ゴジラは原点にして頂点とも言えるべき最高傑作作品。『GODZILLA』を100倍楽しむために1954年版『ゴジラ』をココでは語っていきたいと思います。

偉そうに語りますが…私は『にわか』です。私なりの初代ゴジラの考察を述べたいと思いますので…お手柔らかにお願いします。
反戦・反核映画

ゴジラは第二次世界大戦後に繰り広げられた核実験により住処を奪われた事で地上に現れたのが原因とされている。そのため『ゴジラ』を描く時には『反戦・反核』が最大のテーマとなっています。しかし初代ゴジラの大ヒットから次々と続編が生まれるたびに『反戦・反核』というテーマ性が薄れ大怪獣同士の激闘の方にシフトされていくのは仕方がなかった事なのかもしれない…私を含め現在の殆どの日本人は戦争未経験で『日本は核を落とされた唯一の国』『東京大空襲』と聞かされても『どこか遠い国の話』と感じてしまうのは日本という国があまりにも『戦争』とかけ離れてしまった平和な国になった事で『戦争』は他国の出来事として捉えるようになったからではないでしょうか…しかし初代ゴジラを観るたびに日本も昔は戦争をしていたんだ…という思いになるのは『反戦・反核』という重いテーマが明確にあるからなのでしょう。
戦後9年

ゴジラは1945年の太平洋戦争終結から僅か9年後の公開であった事で日本人の心の中には『戦争の恐怖』という爪痕が未だに残っていました。ゴジラが公開された1954年と同年にアメリカの水爆実験により日本の漁船福竜丸が被爆するという大事件が実際に起こっていて、作中でも漁船の被爆の様子が描かれています…戦争を知らない私たちにとってスルーしがちな演出であっても戦争経験者にとってはエゲつないシーンだったりもするらしい…1954年の当時の人たちは戦後9年しかない期間の中でどのような思いでゴジラを観ていたのか…考えただけでもゾッとしてしまうのは私だけでしょうか?
ゴジラと東京大空襲

ゴジラを研究されている方の中には『反戦・反核』は考えすぎなのでは?と唱えている方もいる。これは映画評論家の樋口尚文氏が監督の本多猪四郎に直接聞いたとされる話が基になっているみたいではあるが、コメントした事をすぐに記事にしてしまう人に果たして本音を語るだろうか…ましてや時代が時代なだけにアメリカとの関係性を考えたら本音は語れない筈である。私はゴジラは『反戦・反核』をテーマとした作品だと思っている。それは作中でゴジラが東京を壊滅した行程で分るはずだ。ゴジラは芝浦から上陸し品川⇒銀座を通って隅田川を経由して海へと帰っていく。この行程は1945年の東京大空襲でB29の編隊が辿ったルートと同じとされている。東京が滅びゆく映像を観て東京大空襲を経験した人たちは恐怖が蘇ったのではないでしょうか…

当時の映画業界は何でもアリだったのでしょうか?今ならタイムリー過ぎる内容は絶対に公開できないでしょうね


芹沢大助博士

第二次世界大戦に徴兵され右目を失明するも生還し戦後は科学者として復帰する。その後『オキシジェンデストロイヤー』を発明するが、あまりの破壊力に戦慄し自らの発明が兵器に利用されるのではないかと危惧し研究成果を公表せず隠匿生活を送っていた。しかしゴジラの出現により東京壊滅を目の当たりにした芹沢博士は『オキシジェンデストロイヤー』の使用を許可してしまう。最終的に芹沢は研究成果の全ての資料を焼却し自らもゴジラと死を共にする事で自身が生み出した脅威への責任を全うした。
芹沢大助 (せりざわだいすけ)とは【ピクシブ百科事典】
『過ぎたる発明は時として世界のパワーバランスを崩す可能性がある』
火薬の発明は中国の医療現場から偶然に生まれたとされています。火薬の発明により鉄砲やダイナマイトといった兵器が後に開発されるのだが火薬を発見した人物は『火薬が人を殺めたり…国を滅ぼすために使われる』という事実を予想していただろうか?芹沢博士は自らが開発した『オキシジェンデストロイヤー』がいずれ兵器として使用されてしまう事を歴史から学んでいた事でゴジラに使用する事を拒んでいました。もし1954年に芹沢博士が開発した水爆を超える『オキシジェンデストロイヤー』が日本政府の手に渡っていたとしたら…日本はどのような行動を取っていたのだろうか…時として発明というものは世界の均衡を崩す可能性があるという事を芹沢博士は理解していたのだと思われる。芹沢博士がゴジラと共に死を選んだのは『究極の自己犠牲』と言えるのではないでしょうか…

ガンダムの世界でもミノフスキー粒子の開発によって宇宙戦争へと繋がっていきました…分かる人には分かる!分からない人には分らない…( ゚Д゚)
原点にして頂点

1954年にゴジラが生まれ2020年までに数多くのゴジラ作品が公開されましたが私の中でNo.1ゴジラは初代ゴジラしか考えられない。映像技術は確かに現在の方が優れているのは間違いないが『反戦・反核』というテーマを最大限に訴えかけ当時の人に戦争の恐怖を追体験させたのは原点でもある1954年版ゴジラ以外にないからだ。しかし初代ゴジラを超えられるのはゴジラだけだと思っている。2014年版『GODZILLA』は果たして原点にして頂点である『初代ゴジラ』にどこまで迫れるのでしょうか…


そんなの知らねぇ~よ…と思われるでしょうが(@_@)初代ゴジラのヒロイン役の河内桃子さんが…超可愛い(-“-)

特別研究機関MONARCH

ここからは2014年『GODZILLA』に出てくる特別研究機関について語っていきます!

1945年、日本・広島と長崎の原爆投下により発生した膨大な量の放射能を狙って古代生物の一種『シノムラ』が出現
これを追うかのように、かつて地上を支配していた巨大生物の末裔『ゴジラ』が出現。
1946年、米国トルーマン大統領は巨大生物に対する調査を進めるべく特別研究機関MONARCH(モナーク)を設立。
MONARCHは戦後、急速に発達した衛星技術なども駆使して地球の各地を調査し、巨大生物が生息していることを突き止めるが、これらの調査を極秘裏に続けている。

人間が産み出した核兵器により呼び覚まされた巨大生物だったがMONARCHは世界に公表せず極秘裏に調査を進めていました。あんな巨大な生物をよく70年近く隠し通せてたことにビックリ
芹沢猪四郎博士

特別研究機関MONARCH(モナーク)に所属する生物学者で放射能が巨大生物に与える影響について研究している。父を広島の原爆投下により失っている過去がある。物語は芹沢博士がフィリピンで謎の巨大生物の化石を発見することから始まっていく
名前の由来は察しの通り初代ゴジラの監督『本多猪四郎』と平田昭彦が演じた『芹沢大助博士』から取ったもの。
We call him “ゴジラ”
日本が誇るハリウッドスター渡辺謙。彼はシリーズを通して『GODZILLA』を日本語発音の『ゴジラ』で呼んでいる。これは渡辺謙の日本が生んだゴジラへの敬意でもあり…こだわりでもあったみたいだ。日本語発音の『ゴジラ』に対しプロデューサー陣はギャレス監督を通し英語発音の『ガッズィーラ』に変えるよう頼むも渡辺謙は信念を曲げずに日本語表記の『ゴジラ』で押し通したとの事。

喜んでいるのは日本人だけなんでしょうが…この粋な演出を考えた渡辺謙に多くのゴジラファンは感謝していることでしょう
ビキニ環礁水爆実験

1946年、アメリカ合衆国は中部太平洋に位置するビキニ環礁を核実験場とし1958年までに23回の核実験を行っている。現在も残留放射能の影響により居住は不可能とされている。早くても2052年頃に居住できるようになると推定されています。
初代ゴジラではアメリカの核実験の影響によりゴジラが呼び覚まされた…とされていたが2014年GODZILLAではアメリカの核実験はゴジラを殺すためにやっていた…という事になっています。映画の中でアメリカは核実験の正当性を訴えているような作りになっているが23回も水爆実験を行って環境は破壊しまくったのにゴジラ1匹倒せなかった…と考えてしまいますよね。これは如何なものなんでしょうか?

これを考えると芹沢大助博士は『オキシジェンデストロイヤー』1発でゴジラを仕留めたわけですから…
M.U.T.O

本作でゴジラの敵となる存在であるM.U.T.O(ムートー)。これはMassive Unidentified Terrestrial Organism(未確認巨大陸生生命体)の略で特定の怪獣を指すものではなく、いわば『図鑑に載っていない巨大生物』を一括りにした呼称。しかし他に呼び名がないためココでは『MUTO』とさせていただきます。
ゴジラに寄生する最悪な怪獣
MUTOは放射線をエサとする巨大生物の一種であり生きた原子炉であるゴジラはMUTOにとって寄生するための生物でしかない。フィリピンの鉱山で発見されたのはMUTOによって寄生されたゴジラの卵。ゴジラからすればMUTOは種族間レベルで憎むべき敵で地球の裏側まで追いかけても滅ぼさなければいけない天敵。

もう少しカッコいい敵は考えられなかったのかなぁ?でかい虫やん…

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GODZILLAは人類の敵?味方?

初代ゴジラは東京を火の海にしたことで人類の敵というスタンスになっているが…ゴジラは作品によって人類の敵になったり、味方になったりする…『おまえ、どっちやねん!?』とツッコミを入れたくなるような曖昧な立場でいるのだが…“God”zillaですよ…ゴジラは神なんです。神がちっぽけな人間に敵か?味方か?なんて気にする訳がない。…って言うか、この顔…とても味方とは思えないんですけど…

敵とか…味方とか…愚問ですね。崇めよ!称えよ!畏怖せよ!ゴジラはまさに神そのもの

『GODZILLA』を楽しむポイント

私は、この手の映画を鑑賞する時に『自分の知識はそのままで…精神年齢だけを下げる』といった作業を心掛けている。要は矛盾点や粗探しをせずに…純粋に怖がる(楽しむ)事をお勧めします。初代ゴジラは『反戦・反核』という明確なテーマを持ったことで最高傑作となったが本作のGODZILLAでも明確なテーマが存在しています。ディティールに気を掛けるのも良いですが…私たちにとってゴジラという存在は何なのか?を考えながら鑑賞すればきっと100倍楽しめるのではないでしょうか?そして私はコレから『キングコング 髑髏頭の巨神』を借りにGEOまで行ってきます。
『GODZILLA』を鑑賞されている方は
鑑賞後レビュー『モーっと楽しもう』にどうぞ
それでは素敵な映画の世界へ行ってらっしゃいませ
