『ペット・セメタリー』をモーっと楽しもう

軍師かんべえ

おかえりなさいませ(*- -)ペコリ
ココでは『ペット・セメタリー』徹底解析
完全ネタバレとなってますので
鑑賞前のお客様はご遠慮下さいませ。

ペット・セメタリー(2019)

ベストセラー作家スティーヴン・キングが1983年に発表した『PET SEMATARY(原題)』を1989年に監督メアリー・ランバートが映画化。そのリメイク版として2019年(日本公開は2020年)に公開されたのが今回の『ペット・セメタリー』。ココでは2019年版『ペット・セメタリー』完全解析いたしますのでネタバレ記事となっております。

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オープニング

オープニングから何かを匂わせるような演出で物語は始まります。森の中にある家が燃えていて、その先の家の前にはドアが開いている車が止まっています。窓には血の付いた手形が…そして玄関前には血の跡が…何かを引きずって家の中に入れたのか…もしくは家の中から外へと引きずったのか…

軍師かんべえ

オープニングから意味深なカットが…この家で何かしらの悲劇があったんだぁ。と思わせてくれるシーン。じゃあ?何があったのだろう…という事で物語が始まります。

新しい家に引っ越してきたクリード一家。都会の喧騒とは違い自然あふれる田舎町へと移ってきました。大きな家に奥にある森までもがクリード家の所有地。母のレイチェルと娘エリーは森の中で不思議な光景を目にしてしまいます。

子供たちが動物の仮面を被り太鼓を叩きながら歩いています。手押し車には犬の亡骸が…この地区ならではのペットが死んだ時の儀式なのか…予告動画でも非常にインパクトのあったシーンではあったが特にこれ以上は物語とは関わっては来ない。

軍師かんべえ

この印象的な葬列のおかげで、この町には不気味な風習や伝説的な何かがあったのでは?と思ってしまう。例えば死んでしまったペットに『生き返らないでね…成仏してね』といった願いが…

登場人物

中盤で起こる悲劇まで物語の展開は1989年版ペット・セメタリーとほぼ変わらない…完全リメイクなのか?と思っていたら中盤以降から新たな要素が徐々に加わってくる。深堀りされるエピソードもあれば…簡素化されているエピソード。登場人物に至っては胃癌で死んだメイドは完全にカットされていました。2019年版の登場人物を解析しながら内面的な部分やエピソードを深掘りしていきましょう。

ルイス・クリード

ボストンで医者として働いていたが妻レイチェルの希望もあり田舎暮らしを始める事になる。詳しく語られる事はなかったが都会の病院では宿直があり家に帰ってこれない日々が多々あったんでしょう。ルイスは家族のためにキャリアよりも家庭を選んで田舎のメーン州ルドローの暮らしを決意して引っ越ししてきた。ルイスは良き父親で妻レイチェルを愛しエリー、ゲイジの2人の子供たちの世話も上手くやっている理想の父親。

ルイスの死生観

妻レイチェルとは本当に上手くやっているのだが…『死』に対する捉え方は全くといって相容れない様子。ルイスは『死』に対し身近な医者であるため死生観に関しては結構ドライに捉えている。『死後の世界はない』『天国なんてものはない』とか『死んだら何もなくなる』と非常に医者らしい捉え方で娘のエリーに『死』の伝え方を妻レイチェルと口論している。

そんな死生観を持つルイスが…

もっとも『死』と身近にいたはずの医者ルイスだが最愛の娘エリーの『死』に対しては受け入れようとしない。『死後の世界はない』と思っていたルイスが最も『死後の世界』を求めてしまう事に。ただ…その世界は『天国』ではなく『地獄』だった…

レイチェル・クリード

都会で何があったのかは語られていないがレイチェルの希望で田舎暮らしを始める事になったのは間違いなさそう。娘エリーと息子ゲイジをこよなく愛する理想の母親でもあり夫ルイスに対しても献身的に尽くす良き妻。しかし過去にあったトラウマが彼女を苦しめている。

『死』に対するトラウマ

夫ルイスの『死』に対するドライな捉え方とは対照的にレイチェルは過去に姉ゼルダを見殺しにしてしまったというトラウマから『死』に対して異様な恐怖と嫌悪感を抱くようになっていた。

軍師かんべえ

こんなモノ見せられたら…トラウマになってしまうって!

『死』に対しての考え方が対照的な夫婦ではあったが、『自然』なもので決して怖くはないと語っていた夫ルイスが娘の『死』を受け入れず『語る』のも『考える』のも避けて生きてきた妻レイチェルの方が娘の『死』を受け入れていました。『あなたはエリーじゃない!娘は死んだの!』と言った後にエリーによってナイフで刺されてしまうが…

エリー・クリード

理想的な父親と献身的な母親の元に育てられたら、こんなにも可愛く育つのだな…と思えるほど無邪気で愛想もよく可愛らしいエリー。ハロウィンで『魔法をかけちゃうぞ!』と言ったセリフを見てしまったら…なんて残酷な事を脚本家は考えてしまったんだ!と恨んでしまう。

コミュニケーションが取れることへの恐怖

オリジナル版との最大の違いはゲイジではなくエリーがゾンビ化したこと。確かに前作では何とか喋れる程度しか話せなかったゲイジがゾンビになった後でペラペラ喋っていた事に違和感を感じていましたが2019年版では娘エリーがゾンビになった事で夫ルイスと妻レイチェルがどのようにして蘇った娘に対し接したのかが描かれいます。

『パパ…大好き…』と抱きつくエリーに対し…ルイスは『頼むから目をつむってくれ』と涙を流している。ここにきて自分がした事に対し後悔しているのか…蘇った娘に嬉し泣きをしているのか…この涙が意味するものは何だったんでしょう

E”L”LIE

『チャーチは逃げてしまったのかもしれない…』『チャーチは外にいたよ!』といった会話をしていた時に出窓に置かれているエリーの文字の積み木の『L』のブロックだけ倒れていましたが…これはこの後に起こる悲劇を物語るメッセージでした…

ELLIEの2番目のLの文字を消すと『E』『LIE』の2つの言葉になります。『E』はエリーの事で『LIE』『横たわる』『葬ってある』という意味。

軍師かんべえ

この事に気付いた自分に対し自分で褒めてあげたい

ゲイジ・クリード

オリジナル版ではゲイジがゾンビ化した事で、この子の印象は強かったのだが…2019年版ではエリー死亡後は役割が完全に入れ替わっていてオリジナル版より印象が薄くなった感じではあったが最後の最後に『え~この子…どうなるの?』といったまま映画の幕を閉じる。前作と連続で見ていただけに『よく道路に飛び出す子だなぁ~』と感じてしまっています。

ジャド・クランドール

クリード家のほど近くに一人で暮らしているジャド・クランドール。数十年前に妻を病気で亡くしてからは寂しい生活をしていたがルイス一家が隣に引っ越してきた事を喜んでいて特に娘エリーとは非常に仲の良い友達になっていた。ジャドは生まれた時からルドローで暮らしていた事から、この地域にまつわる伝説や言い伝えなどにも詳しくルイスに死んでしまった猫を『腐った土地』に埋める事を勧めたがために惨劇が巻き起こる事となった。

憑かれた男

オリジナル版でのジャドは何かに取り憑かれていたかのように爽快な顔で笑っていました

1989年版ジャド

1989年版ペットセメタリーの解説でも語ったがジャドが取った行動は彼の本意ではなく後に後悔している態度は本物だったのでしょう。この腐った土地で悪魔の様な転生を伝承させるために何かが彼に取り憑いていたのではないでしょうか…2019年版では明らかに何かがジャドに取り憑いた…的な演出がされていました。何かと手助けをしてくれるお隣さんなのだが…結果的には『ありがた迷惑キャラ』になってしまったのは皮肉ですね。

軍師かんべえ

ジャドは…奥さんを腐った土地に埋葬している疑惑がありますよ!

ヴィクター・パスコー

序盤で交通事故で死んでしまうパスコーは怖がらせながらもルイスを手助けするGood!な幽霊なのだがオリジナル版と違い2019年版は露出が少なくなってコメディー要素も無くなっていました。パスコーが何故?ルイス一家を助けようとしていたのかは非常に謎ではある。でも結局はパスコーの親切心も『余計なお世話』になってしまっている。『あの境界線を越えるな!』って言われたら『越えたくなるのが』人の心情ですよね。

お約束芸人

押すなよ…絶対に押すなよ!!

オリジナル版を観ていたなら…

危ない!ゲイジ!!

予告動画で今回は娘のエリーがトラックに轢かれる…と分っていたのでゲイジが道路に飛び出してきた時に『まさか…二人とも轢かれる』という残酷な事を考えてしまったが…ゲイジは無事に救出。オリジナル版を観ていた方なら同じ気持ちになったのではないでしょうか?

切るんかい?切らんのかーい!って切るんかーい!!

ジャドがアキレス腱を着られるシーンもオリジナル版ではベッドの下に潜んでいたゲイジがメスで切断するのだが…2019年版では『あっ!!来る!来る!』と思わせておきながら『来んのかーい』と思った次のカットで『やっぱ来るんかーい』という吉本ばりの展開。

乳首ドリル芸人

毛細血管がいっぱい詰まっているところ…脇!

オリジナル版とココが違う!

序盤から中盤はオリジナル版とほぼ同じ展開で演出されていたがエリーの悲劇を皮切りに2019年版ならではの演出がされていく事になる。

やはり一番の大きな違いは最初にゾンビ化したのがゲイジ⇒エリーに変わった事でルイスやレイチェルとのコミュニケーションが描かれていた事。特にルイスは娘が蘇った事に対する喜び『とんでもない事をしてしまった…』という後悔との葛藤で涙するシーン。

お風呂でエリーの髪を洗っているシーンでルイスはエリーの傷跡をチラ見します。この時も蘇ったエリーに『本当は死んでいなかったのでは…』と思うが傷跡を見て現実に戻され落胆する表現があります。

ゾンビ化したとはいえ生き返ったエリーとのたった1日の暮らしはルイスにとって幸せな1日だったのでしょう。しかしエリーの狂暴化は加速していく事になります。

『幸せに暮らせると思ったが…間違いだった』とルイスはエリーを殺そうとした瞬間…ゾンビ化した妻レイチェルによって殺されてしまいました。

軍師かんべえ

2019年版は蘇ったエリーがとにかく怖い!あんなに可愛かったのに…

エンディングからオープニングに…

ラストシーンで車の中にいるゲイジの元に3人が近づいてきてルイスが車の窓に手を当てゲイジを見つめた時にドアのロックが解除される音が鳴った所でエンディングロール。誰が観てもこの後の展開は同じ事を考えるでしょう。

そして、この続きが実はオープニングに繋がってくるわけです…

総括

1989年版『ペット・セメタリー』はゾンビ化したゲイジが『ずるいよ…』と言った言葉に対し『人間のエゴがもたらした恐怖』という解釈をしましたが2019年版『ペット・セメタリー』は更にそこから『その恐怖は二度と元には戻らない』と伝えたかったのではないでしょうか。

人間はより暮らしを良くするために様々な環境破壊を繰り返してきたが1980年代頃から見直され環境問題に取り組んできてはいるが一度失ってしまったモノは手を尽くしたところで元には戻る事はない…現在 異常気象が多発し毎年の様に『過去に例をみない大災害』という言葉を良く耳にする。これは人間が行ってきた環境破壊が原因でいくら環境問題に尽くしてきても年を追うごとに深刻になってきています。これは、まさしく恐怖と言えるのではないでしょうか?ルイスは失ってしまった家族を元に戻そうと必死に行動したが最悪の結果となってしまいます。私たちが必死に取り組んでいる地球温暖化問題やエコ活動は…もしかしたら手遅れなのかもしれません…

軍師かんべえ

だからと言って、これ以上 地球を汚したらダメだよ!

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今回も長文失礼いたしました
それでは…

またのお越しをお待ちしております

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