『ヘイトフル・エイト』をモーっと楽しもう

軍師かんべえ

おかえりなさいませ(*- -)ペコリ
『ヘイトフル・エイト』
徹底解析 完全ネタバレとなっております
賞前のお客様はご遠慮下さいませ

本記事は 『ヘイトフル・エイト』 の感想レビューとなっておりネタバレが含まれております。
本編未鑑賞の方は予備知識編『100倍楽しもう』の記事をご確認の上で再度お越しください

ヘイトフル・エイト

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2015年:アメリカ公開
2016年:日本公開
監督:クエンティン・タランティーノ
脚本:クエンティン・タランティーノ
製作:リチャード・N・グラッドスタイン
   ステイシー・シェア 他
製作総指揮:ボブ・ワインスタイン
      ハーヴェイ・ワインスタイン 他
ナレーター:クエンティン・タランティーノ
出演者:サミュエル・L・ジャクソン、カート・ラッセル
    ジェニファー・ジェイソン、ウォルトン・ゴギンズ
    ティム・ロス、チャニング・テイタム 他
音楽:エンリオ・モリコーネ
撮影:ロバート・リチャードソン
編集:フレッド・ラスキン
製作会社:Double Feature Films
     FilmColony
配給:ワインスタイン・カンパニー
   ギャガ

2015年に公開された『ヘイトフル・エイト』この時代のタランティーノは何かに取り憑かれたかのように『復讐』というテーマを作品の中に投影している。2003年『キル・ビル』は組織のボスに復讐を果たす内容となっており、2009年『イングロリアス・バスターズ』は第二次世界大戦下のナチスドイツを映画の中で復讐をしてしまうという内容、2012年『ジャンゴ 繋がれざる者』では南北戦争直前の黒人が白人を復讐のために皆殺しにするという内容となっている。

『キル・ビル』『イングロリアス・バスターズ』『ジャンゴ 繋がれざる者』でタランティーノは映画の中というフィクションの世界で現実では到底ありえない復讐劇を達成したのである。見てる我々も爽快となりカタルシスすら感じてしまう。それは何故か…シンプルな話で『復讐劇』というのは序盤に主人公の悲しい出来事が描かれるため感情移入がしやすくなるからである。

第二次世界大戦でナチスが行ったユダヤ人の大量虐殺という行為は誰もが知るところであり…アメリカの南北戦争以前においての黒人に対する奴隷制度のそれなりの知識も皆さんは持っているはず。『キル・ビル』に関しては命が狙われた訳だから説明する必要もない。

日本人特有の『判官贔屓』という言葉の通り弱い立場の人を応援したくなる心理があるように虐げられる者たちに対し、つい心が動いてしまうのである。『可哀そう』『辛そう』『頑張れ』『負けるな』など応援したくなるもので…弱き者が立ち上がった姿を自身と置き換えるからこそ興奮したりするのである。

しかし『ヘイトフル・エイト』ではどうだろうか…この中で自分に当て嵌まる人物がいたとしたら…それは非常に問題である。タイトルが示す通りに本作で登場する人物は『忌々しい』奴らばかりなのだから。

白人に対する黒人の復讐もあれば、北軍への復讐、親としての復讐、犯罪人に対する復讐…などなど。同情どころか1mmも心が動かなかったのは全員がクズだからだ。平気で女性の顔面を殴る男や黒人に対してヘイト的な言動を示す奴もいる。主人公のマーキス・ウォーレン(サミュエル・L・ジャクソン)ですら反吐が出てしまうような事を南軍兵士にしているのである。

本作にカタルシスは一切 感じられない。復讐する人間もヘイトフル(極悪人)なら復讐を受ける人間もヘイトフル(極悪人)なのだから…

出てくる人物はとにかく『嘘』『うそ』『ウソ』を連発しまくってくる。しかし心理学の世界では『嘘の中に少しの真実を入れる事で信憑性が増す』というテクニック的な格言が存在する。本作は嘘だらけではあるが全てが嘘というわけではない。嘘の中に真実が散りばめられているから面白いのである…といったようにココでは『ヘイトフル・エイト』を既に鑑賞しているという前提で記事を作成しております。ネタバレ注意となっておりますのでご了承ください。

軍師かんべえ

今までの傾向とは違い復讐からは何も産まれてこないのよ…と言っている様に思えたわぁ

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神の裁き

OPで映し出されるのは どこまでも続く大雪原の中で雪を被っている磔にされたイエス・キリスト像。これから登場してくるヘイトフル(極悪人)な奴らを神の裁きにかけるような演出である。雪山の密室で行われる陰湿な惨劇とは対照的に神々しさを感じてしまう。まぁキリストなだけに当たり前なのだが…

偏見の無さが正義

「というのは、不義をもって真理をはばんでいる人々のあらゆる不敬虔と不正に対して、神の怒りが天から啓示されているからです。」

新改訳聖書

新約聖書の一文を抜粋したのだが…言葉が示す通り『神の怒り』を受ける形となったヘイトフルな奴ら。神が下した裁きに果たして彼等への偏見はあったのだろうか…本編の中でオズワルトは『正義』について語っていました。

裁きを下す者は裁かれる者に対し偏見を持ってはいけない…という事だ。もし偏見を持つ者が裁きを下したら…それは『復讐』であって『正義』ではなくなってしまう。

本作で登場する人物は殆どが死んでしまいました。本編の中で描かれてはいないが おそらく主人公のマーキス・ウォーレンも あの出血では助からないであろう。

しかしコレは人間による『復讐』が産んだ結果ではなく神による『裁き』であり『正義』なのである。OPで映し出されたキリスト像が語っていたのは神による正義で裁きが行われるという意味だったのだろう。

軍師かんべえ

『可愛いは正義』って思いっきり偏見が入っているわよねぇ…逆を言うなら『ブサイクは悪』って事かしら (。-`ω-)

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ヘイトフルだったのは…

アメリカ南北戦争終結が1865年、本作は数年後のワイオミング州が舞台となる。ワイオミング州といえばアメリカの中では初めて女性に参政権を与えた事で『平等の州』と呼ばれている。皮肉にも『平等の州』でヘイトフルな連中がヘイト発言をしながら凄惨な惨劇を引き起こすのが本作のストーリーなのだ。

いくらワイオミング州が『平等の州』と呼ばれようとも…もともとアメリカという国は先住民であるネイティヴ・アメリカンから土地を奪って建設した国家だ。先住民からすれば白人も黒人も北軍も南軍も関係なくアメリカという国家自体がヘイトフルなのである。

『ミニーの紳士服飾店』で足止めを喰らった8人。 この店こそが南北戦争終結後のアメリカという国の縮図の様なものでした。白人もいれば黒人もいる。メキシコ人もいてイギリス人もいる。保安官もいれば極悪人もいて、賞金稼ぎも賞金首もいる。まさにアメリカンである。

しかし登場する人物の中に先住民であるネイティブ・アメリカンがいない…私が南北戦争後のアメリカという国の縮図と書いたのは そういう意味であり…先住民はアメリカ人とされていなかったという事である。

9人目のヘイトフル

第4章『4人の乗客』で突然に登場するチャニング・テイタムが演じたジョディ・ドミングレイ。デイジーの実の弟で悪名高いギャング団のボスである。こいつも負けず劣らずに忌々しいヘイト野郎である。

床下からやっと登場できたかと思ったらウォーレンに頭を撃ちぬかれ即座に退場となってしまうが…これでタイトルの計算が合わなくなってしまいました。『ヘイトフルな奴らが8人』で『ヘイトフル・エイト』なのだが…チャニング・テイタムの登場で『ヘイトフル・ナイン』になってしまいました。

いや…しかしタイトルには偽りはありません。当初の8人に1人だけヘイトフルではない人物がいます。確かに善人にはほど遠い存在の人物ではあるがヘイトフルではありませんでした。でもウザかったけど(笑)

クリス・マニックス

レッドロックの新任保安官であるマニックス。街に着いてから宣誓式が執り行われる段取りとなっているため現状で彼が保安官であるという証明できるものは一切なく…ジョン・ルースからは完全に疑われていたがマニックスは本当にレッドロックの新任保安官ではないでしょうか…

前任の保安官殺しの犯人ランス・ローソンについて知っていた事がマニックスが素性を偽っていない証拠となります。では…なぜギャング団の一味のオズワルト・モブレーは執行命令書を持っていたのか…単純な話でこの男が本物の巡回死刑執行人であるオズワルトを殺して執行命令書を手に入れたからである。

いずれにせよクリス・マニックスは口も悪く お喋りで北軍を憎んでいる元南軍兵士であるが少なくとも本作では嘘は付いておらず法に仕える新任保安官という存在なのだ。だからといって善人ではないがヘイトフルとは真逆の立場にいる『正義』の人なのである。

デイジー・ドメルグ

8人の中で最もヘイトフルだったのは間違いなくデイジー・ドメルグである。彼女はギャング団のボスの姉という立場を使って様々な罪を犯している。本編中に犯罪の内容は語られなかったが賞金1万ドルが掛けられるほどで余程の罪を犯したのであろう。

ドメルグはレッドロックに連れていかれれば絞首刑となるのだが全然とビビッていない。むしろジョン・ルースにも遠慮なく暴言を吐いては殴られたりするのである。当然 小屋の中には仲間が3人もいるから安心な上に弟のジョディ・ドミングレイがどこかに隠れている訳だからなおさらである。

でも二人を見ていると何故か長年と連れ添った夫婦のように見えてくるのも不思議である。結構とお似合いのカップルに見えたのだがジョン・ルースが血反吐を吐いてのたうち回ってる時のドメルグの満面の笑みは流石に超極悪な女であると感じてしまった

軍師かんべえ

ジェニファー・ジェイソン・リーは助演女優賞にノミネートされているのよぉ。。。迫真の演技だったわぁ♡

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西部の正義

死刑執行人と偽っていたオズワルトが語っていた言葉に”偏見を持って人を裁けば復讐となり…それは『西部の正義』となる”というのがありました。この言葉こそが本作でタランティーノ監督が表現したかったテーマだったのではないでしょうか。

法治国家に於いて『西部の正義』は決して正義とはならない。なぜなら復讐を果たした人間に少なからず達成したという満足感が得られるからだ。もちろん復讐を果たしたからといって全てが満たされる訳ではないが一つの区切りとなることは間違いない。しかもこの復讐劇が第三者目線(映画などのフィクション)になると目的を達成した時には観てる我々はカタルシスすら覚えてしまうのである。

タランティーノ監督は本作を製作する前に3つの『西部の正義』である復讐劇を製作する事で私たちを爽快な気持ちにさせてくれていました。しかし『ヘイトフル・エイト』では掌を返した様に”裁きを執行する者は『偏見』を持ってはいけない”と復讐を持って人を裁いてはいけないと訴えているのだが…ラストでデイジー・ドメルグを首吊りに処する二人の顔は…これまでにない満面の笑みなのである。

思いっきり処刑を執行する者が『偏見』を持っているから思わず笑ってしまいました。『正義』はどこに行ったのやら…ではあるが…これが映画の力なのである。フィクションがもたらす力なのである。現実で『西部の正義』をやってしまったら 今後の人生には それなりの覚悟が必要になってくるが…映画の中なら何も問題は起こらない。起こらないどころかカタルシスすら感じてしまうのである。

タランティーノが本作でウルトラ・パナビジョン70というフイルムを復活させたのは映画がもたらす迫力や影響力を私たちに示したかったからである。現実では決してできない事を映画の中で表現していく…これこそがタランティーノが描く『西部の正義』なのである。

軍師かんべえ

不謹慎だけど…やっぱり復讐劇って興奮するわよねぇ~ん♡

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リンカーンの手紙

マーキス・ウォーレンが持っていたリンカーンからの手紙…本物だったのだろうか…最後になってしまえば もうどうでもよくなっている。しかし この手紙がもたらした事は対照的でいがみ合っていた二人が一緒に手紙を読むという…白人と黒人であっても、北軍と南軍であっても、極悪人と正義の人であっても…分かり合えない事は決してないという事でありました。

お互いがお互いを理解していく…決して難しいことではない。例えるなら国と国が争いをしていて和解するのが難しい状態でも個人と個人という立場まで落としてしまえば意外と簡単に分かち合えるものである。

おそらく この二人はこのまま死に絶えていくと思われる。吹雪が止んで この小屋に訪れた者は凄惨な状態を目にする事になるだろう。10人の死体だけではなく井戸の中にも人が4人も落とされている訳だから…しかし地獄のように見える惨劇も実は最後には美しい姿が描かれていた…という事は誰も知らない

軍師かんべえ

リンカーンからの文面が以外にも感動できる内容になっているのよぉ。これ偽物だったら…マーキスちゃん 文才あるわぁ

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総括

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本作で私が最も気に入ったキャラがデイジー・ドメルグ…完全にドツボでした (笑) いきなり顔に青タンを作って登場していて どれだけジョン・ルースに殴られていたんだよ…と思わず突っ込んでしまうほどである。

この後も肘撃ちを喰らったり、マーキスに顔面を殴られ馬車から落とされたりもするが…全く悪態を止めることはしない。なんなら たまに見せる愛嬌が可愛らしくも感じてしまうのである。

こんなにも楽しませてくれた作品なのだが…実は本作を撮影する前にネットで台本が流出するという事件がありました。この事件に激怒したタランティーノが製作を中止するという発表があったのだが…本作で出演したサミュエル・L・ジャクソンやティム・ロス、カート・ラッセルらが参加した朗読会が絶賛を受けたことで製作が進んでいった…という裏話がある。

日本では100%の状態で鑑賞することはできなかったのだが…下手をすれば映画自体が製作されていなかったかもしれないのである…とは言っているが私が鑑賞したのは映画館ではなく自宅のテレビだというのはココだけの話である…………って所でオツカレっす!

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