『ヴァン・ヘルシング』を100倍楽しもう
おはこんばんちわ(-ω-)/
管理人軍師かんべえです。
鑑賞前の予備知識!映画はもっと面白くなる。今回の作品はコチラ!
『ヴァン・ヘルシング』を鑑賞されている方は
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目次
ヴァン・ヘルシング
あなたは聖人?
それとも殺人者?
『両方だ』
2004年:アメリカ公開、日本公開 監督:スティーヴン・ソマーズ 脚本:スティーヴン・ソマーズ 製作:スティーヴン・ソマーズ、ボブ・ダクセイ 出演者:ヒュー・ジャックマン、ケイト・ベッキンセイル リチャード・ロクスバーグ 他 音楽:アラン・シルヴェストリ 撮影:アレン・ダヴィオー 編集:ボブ・ダクセイ 製作会社:ユニバーサル・ピクチャーズ ソマーズ・カンパニー 配給:ユニバーサル・ピクチャーズ ギャガ/ヒューマックス
2000年公開のX-MENで一躍世界的大スターとなったヒュー・ジャックマン。
続編が2003年、2006年と公開される中で合間を取って撮影されたのが2004年公開『ヴァン・ヘルシング』
モンスターハンターである男の活躍を描くモンスターアクション映画を『ハムナプトラ』シリーズ監督のスティーヴン・ソマーズがメガホンを取ることになる。
『ヴァン・ヘルシング』はブラム・ストーカーの小説『吸血鬼ドラキュラ』でドラキュラ伯爵と戦う60歳の老学者エイブラハム・ヴァン・ヘルシングがモチーフとなっている。
本作では脚本も書いたスティーヴン・ソマーズが大胆に設定を変更しており当時30代であったヒュー・ジャックマンが演じる事で『不死身のモンスターハンター』というヒーロー像を作りあげ従来の初老のイメージを払拭している。
ドラキュラ伯爵に狼男、そしてフランケンシュタインと欧州の三大モンスターが集結…と男の子には堪らない設定のアクション映画『ヴァン・ヘルシング』
しかもヒロイン役には2003年公開『アンダーワールド』で主演セリーン役を演じたケイト・ベッキンセイルが起用されている。
アンダーワールドでは吸血鬼役として狼男一族と戦う女性処刑人を見事に演じていたが本作ではドラキュラ伯爵によって苦しめられる城主の娘として吸血鬼と戦う女性を演じています。
イケメン俳優ヒュー・ジャックマンと絶世の美女ケイト・ベッキンセイルが出演、更に男の子が大好きな三大モンスターが登場するアクション映画であったので…興行はそれなりに売り上げていてシリーズ化も検討されていたみたいだ。
しかし続編の予定は延期に次ぐ延期を重ねた上に2017年に主演トム・クルーズでのリブート(再起動)という話も一旦は浮上したが結局は何も進行せずに現在に至っている。
『なぜ?続編が作られないのか意味不明』といったところだが…X-MENの大ヒットを受けヒュー・ジャックマンのスケジュールが合わなくなったのが続編が延期されていた理由みたいだ。
更にトム・クルーズでのリブートは2017年公開『ザ・マミー』が大コケした事が原因みたいである
続編に縁はなかったが本作が面白いのは間違いない事実である。ヒュー・ジャックマンのイメージと云えば『ウルヴァリン』となってしまうがヴァン・ヘルシングも相当にハマっている役だと…私は思っています…少しの知識だけで映画はもっと面白くなる!『ヴァン・ヘルシング 』を100倍楽しもう!
話も単純っで難しい解釈など一切ないので気軽に観れるアクション映画もたまにはよいものですね(^^♪
『ヴァン・ヘルシング』を鑑賞されている方は
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三大怪物登場
欧州の三大モンスターといえばドラキュラ伯爵にフランケンシュタイン、そして狼男が定番となりますが私オッサン世代になると藤子不二雄の漫画『怪物くん』をつい連想してしまいます。
完全にイメージで書いてしまうがドラキュラと狼男はよく絡んでいますが…フランケンシュタインは単独で描かれる事が多く この三大モンスターが一つの作品に一堂に会したのは私の記憶の中では『怪物くん』以外思いつかない。
この三大モンスターが登場するだけで心がウキウキしてしまうものだが…果たして物語にどのように絡んでいくのか非常に楽しみである。
ドラキュラ伯爵
アイルランド人作家のブラム・ストーカー著『吸血鬼ドラキュラ』(1897年)に登場する吸血鬼の名が『ドラキュラ』であって吸血鬼=ドラキュラではない。
日本では誤用される事が多いが吸血鬼を表す英語はヴァンパイア(Vampire)である。
有名な話だが『ドラキュラ』のモデルとなった人物は実際に存在していて15世紀の現ルーマニアのワラキア公ウラド3世とされている。
ただし設定として使われているのはウラド3世のニックネームであった『ドラキュラ』と出身地が現ルーマニアという点だけである。
原作小説の『吸血鬼ドラキュラ』でのドラキュラ伯爵の特徴は『背の高い痩せた男』『燃えるような赤い目』という印象で繰り返し描かれている。
性格や趣味趣向は詳しく描かれていて当初は物腰が穏やかな老紳士を装っているが次第に獰猛な本性を顕わにしていくようになる。
他者に侮られるのは我慢がならず追い詰められても虚勢を張るなどプライドが異様なまでに高い。
召使を雇っていない事から家事全般から囲っている女吸血鬼の世話など意外とマメで律儀な性格でもある。
吸血鬼としての特徴も人間の血を吸う事で体力を回復したり、若返ったり…また自らの血を分け与えた者を吸血鬼へと変える能力を持っている。また催眠術をも使え自分に惹かれる性質の者に遠方から影響を与える事ができる。怪力無双で変化自在で、塵になって空を飛んだり、また天候もある程度操作できるのである。
ただし こういった能力が発揮できるのは夜間のみで日中は怪力を備えただけの存在となってしまいます。この事から日光に弱いイメージがあるのだが実際は苦手程度なもので昼間に街を出歩いている事もあるらしい。
ドラキュラに対して日光は苦手程度だったというのは意外であった。灰となって消えるイメージがあったので最大の弱点だと勘違いしていたが…普通に昼日中でも出歩く事もあるらしい…
ではドラキュラが弱点とするものは他には十字架や聖水といった神の息にかかっているもの…あとニンニクが連想されるが…実はこれも忌避する程度で嫌いなだけである。ドラキュラを倒すには…いったい何を用いればよいのか…この謎が最大の焦点となってきます
狼男
狼男とはオオカミと人間の特徴や外見を合わせ持つ伝説上の生き物。呼ばれ方は『狼男』以外にも『獣人』『人狼』などあり英語読みでは『werewolf』(ワーウルフ)とも呼ばれる。
三大モンスターの中では最も歴史が古くメソポタミア神話やエジプト神話にも獣人が登場してくるが中世時代の忌まわしい存在と違い古代では崇拝対象であった可能性も垣間見られます。
しかし中世の頃になると人間の領域を荒らすオオカミのイメージの悪さから悪しき生き物として扱われるようになり『狼男』も人間に害を及ぼす悪の権化みたいな存在として扱われるようになってきます。
私たちがイメージする狼男は『満月の夜に変身する』ではないでしょうか…確かに満月の夜に犯罪が増えるといった都市伝説のような話があるがNY大学の研究チームが調査した結果は関連性はないらしい…それどころか月の満ち欠けによって犯罪率が変化する事がないみたいだ。
では『満月を見ると狼男に変身してしまう』という逸話はどこから生まれたのか…実はきっかけとなったのは20世紀以降の映画産業とされているみたいだ。
1913年に世界初の人狼映画『The Werewolf』が公開されるがフィルムは現存していない。フィルムが現存する最古のものは1935年『倫敦の人狼』でこの時点で満月に変身するといった演出があるみたいだ。
決定的になったのは1943年公開『フランケンシュタインと狼男』では狼男自身が『満月の夜に変身する』と語っている。それ以降は作品を重ねるごとに『満月の夜』=『狼男』のイメージが浸透していったという事らしい。
他にも狼男のイメージとしては『噛まれると狼男になってしまう』だとか『狼男の弱点は銀の弾丸』だとか…あるが全て映画の演出が影響しているみたいだ。
映画でも物語でも登場すれば必ず悪役となってしまう狼男ではあるが…本作ではどういったポジションにいるのか…それは本編でご確認下さい。
フランケンシュタイン
『フランケンシュタイン』はイギリスの小説家メアリー・シェリーが1818年に匿名で出版したゴシック小説の『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』が原題となっている。
私たちが一般的に知る『フランケンシュタイン』は1831年の改訂版が基となっています。
欧州の三大モンスターとして扱われるフランケンシュタインの物語だが『ドラキュラ』『狼男』と決定的に違うのは『フランケンシュタイン』(※実は名前がないので一般的な呼び名である『フランケンシュタイン』と書かせて貰います)自体は見た目こそ怪物の様相をしているが小説の中で怪物化しているのは人間の狂気の方でホラー小説というよりヒューマンドラマの色が強い物語である。
私が真っ先に連想したのが1994年ケネス・ブラナー監督で主演ロバート・デ・ニーロの『フランケンシュタイン』小説も読んでいなければ…過去のフランケンシュタイン作品もまだこの時点では未鑑賞のため私のフランケンシュタインの知識の殆どが この映画となっている。
人間の身勝手さから造られ…そして捨てられてしまう。社会からは迫害を受け自ら炎の中に身を投げていく…という哀しい物語。
『愛もなく…なぜ造った』というキャッチが印象的で映画館で涙したのをつい思い出してしまいます。
フランケンシュタインの描かれ方は怪物性よりも人間から迫害を受ける描写が多く どちらかと云えば人間の方が怪物的な描かれ方をしている逆ホラー映画となっている。
本作でも冒頭から登場するキーマン的存在なだけに果たして彼とヴァン・ヘルシングがどう絡んでいくのか…コレも楽しみの一つであります。
他にもジキルとハイド、女吸血鬼、せむし男…といった怪物も登場。こういったジャンルが好きな方には堪らない作品となっています
ヴァレリアス一族
ドラキュラを滅ぼす事を神に誓いを立てたのがトランシルバニアのヴァレリアス一族。誓いを果たすまでは一族は天国に行かぬ事を約束し…いまだ誓いを果たせないでいる。
カトリック教会は一族を通してドラキュラと戦い続けてきたヴァレリアス一族を救うべくモンスターハンターであるヴァン・ヘルシングを送り込むことを決定する。
一族の末裔でもあるヴェルカン王子とアナ王女を救いドラキュラ伯爵を抹殺することが使命となるが…どうやらヘルシングはアナ王女に対し想いをよせてしまったようだ…更にヘルシングがヴァレリアス一族を救うべく大義名分が存在していて…
ヴァレリアス長老が残した切れ端にはヘルシングが持つ指輪に描かれている紋章と同じ紋章が描かれていました。ヘルシングは過去の記憶を失っており自分が何者なのかを探っている…という設定。
おそらく続編ありきで製作された『ヴァン・ヘルシング』だっただけに、次作でヘルシングの過去が暴かれるための伏線だったのかもしれません。
一族を巻き込む誓いってスゴイっすよね。子孫としては堪りませんよねぇ
『ヴァン・ヘルシング』を楽しむポイント
2004年に続編ありきで製作された『ヴァン・ヘルシング』だが残念ながら大人の事情で未だに続編の予定すら立っていない状態が続いている。
そのため本編の中で解明されていないヴァン・ヘルシングの謎が散りばめられた状態のままとなっているため色々な憶測が飛び交っているのである。
なぜヴァレリアス一族が残した切れ端にヘルシングが持つ指輪と同じ紋章が描かれていたのか…ドラキュラ伯爵がヘルシングを『ガブリエル』と呼ぶ意味とは…彼が失った記憶や出生の秘密は…などである。
あくまでも憶測ではあるがココで解明してしまったらネタバレとなってしまうので鑑賞後の考察記事で書かせて貰いますが鑑賞を楽しむポイントとして抑えていたら より楽しめるのではないでしょうか…
あとは三大モンスターとのバトルを純粋に楽しめるアクション映画になっていますし…私なんかはケイト・ベッキンセイルをただ眺めているという変態的な楽しみ方もできます(笑)…少しの知識だけで映画はもっと面白くなる!『ヴァン・ヘルシング』を100倍楽しもう!
それでは素敵な映画の世界へ行ってらっしゃいませ