『ダ・ヴィンチ・コード』をモーっと楽しもう
おかえりなさいませ(*- -)ペコリ
『ダ・ヴィンチ・コード』の
徹底解析 完全ネタバレとなっております
賞前のお客様はご遠慮下さいませ
本記事は 『ダ・ヴィンチ・コード』 の感想レビューとなっておりネタバレが含まれております。
本編未鑑賞の方は予備知識編『100倍楽しもう』の記事をご確認の上で再度お越しください
目次
ダ・ヴィンチ・コード
2006年:アメリカ、日本公開 監督:ロン・ハワード 脚本:ダン・ブラウン、アキヴァ・ゴールズマン 原作:ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』 製作:ブライアン・グレイザー、ジョン・コーリー 製作総指揮:トット・ハロウェル、ダン・ブラウン 出演者:トム・ハンクス、オドレイ・トトゥ、イアン・マッケラン アルフレッド・モリーナ、ユルゲン・プロポノフ 他 音楽:ハンス・ジマー 撮影:サルヴァトーレ・トティーノ 編集:ダニエル・P・ハンリー、マイク・ヒル 製作会社:コロンビア・ピクチャーズ イマジン・エンターテインメント 配給:ソニー・ピクチャーズ
イエス・キリストを冒涜したとローマカトリック教会から公開中止を訴えられた『ダ・ヴィンチ・コード』だが逆に訴えが良い宣伝効果となり小説は7000万部以上のベストセラーに映画は興行収入約7億6千万ドル(約90億円)の大ヒット映画となってしまった。中国やフィリピン、エジプトなど公開を中止した国があった中での興行収入と考えればとんでもない数字だった事が理解できます。もちろん話題性だけではなくストーリーも終始ワクワク ドキドキが止まらない展開となっており少しだけ頭を使うので疲れた日に鑑賞するのはオススメできないがじっくりと映画考察したい時には持ってこいの作品。冒頭のタイトル“THE DAVINCI CODE”の”V”が真っ先に出てきた演出はニヤリとしてしまいました。
キリスト教において男性を表す象徴が”Λ” 男根や剣を意味していて攻撃性の徴ともされている。一方で女性を表す象徴が”V”子宮を意味し杯や器と呼ばれる事もある。ラングトンが男性の象徴の”Λ”は今でも軍隊で制服の階級章に使われているといった事に対しティーピングが『ペニスの数が多いほど階級が高いというわけだ…男が考えることはいつの時代も一緒だな』二人のやりとりに思わず笑ってしまった
女性を表す”V”これは子宮を意味し『最後の晩餐』で描かれていたキリストの妻とされるマグダラのマリアこそが『聖杯』であった…というのが本作『ダ・ヴィンチ・コード』最大のミステリー。『聖杯』を表す ”V” がタイトルで真っ先に出現してくる。この演出は既に鑑賞した人にしか気付かない伏線となっています…といったようにココでは『ダ・ヴィンチ・コード』を既に鑑賞しているという前提で記事を作成しております。ネタバレ注意となっておりますのでご了承ください
目から鱗が落ちるとは…こういう事なのでしょうね。まさか『聖杯』がキリストの妻のマグダラのマリアだったという展開はかなりヤラれた感がありましたね
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ミステリー
原作である同名小説『ダ・ヴィンチ・コード』の冒頭には「この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて事実に基づいている。」と記載されているが確たる証拠はない。この文言は出版社側の悪意が感じられる炎上商法であるのに関わらず教会側がムキになって否定するだけでなく専門家までが騒ぎ立て事の真偽を検証する本まで出版されている。
騒げば騒ぐほど小説『ダ・ヴィンチ・コード』が売れるシステムとなっていました。そして多くの専門家が『ダ・ヴィンチ・コード』はフィクションだとドヤ顔で断定している…もはやミステリー以上にミステリーな結果となってしまった(笑)フィクションとかノンフィクションとか読めば理解できるし…映画を鑑賞すればすぐに分る。例えるならディズニーランドの入り口で『ココから先は夢の国ですよ!』と言われて いちいち反論しますか?では『事実を基に…』という文言は『ダ・ヴィンチ・コード』という世界観の中での真実なのである。全てのフィクション作品は同じ思いなのだろうがそんな事を記載する事はしません。ではなぜ『ダ・ヴィンチ・コード』は記載したのか…簡単な話です教会が否定をしマスコミが騒ぎ立てるのを知っていたからです。
分かっていながら なぜ教会やマスコミは騒ぎ立てたのか…の謎はスルーして本作のミステリーとなっていた最後の晩餐に隠された『聖杯』。そしてシオン修道会が守ろうとした『血脈』。『オプス・デイ』が目的としていたこと。最後の最後に裏切った『リー・ティーピング』という人物とは…を語っていきたいと思います。
聖杯
『最後の晩餐』に隠されていたレオナルド・ダ・ヴィンチからのメッセージで『聖杯』はキリストの子を宿したマグダラのマリアであった事が判明します。マグダラのマリアの遺体の場所はクリプテックスの中に保存されていたメモに記されていました
聖杯は古のロスリンの下で待つ
映画『ダ・ヴィンチ・コード』から
剣と杯が門を守り匠の美しき美術に囲まれ
それは輝く星空の下で眠りにつく
遺体はテンプル騎士団によって建設されたロスリン礼拝堂に安置されている事がメモから読み取れます。『剣』と『杯』は男女の象徴とした”Λ”と”V”が合わさった六芒星のマーク。そして地下を降りるとマグダラのマリアが眠っている棺が置かれていたとされる墓所に辿り着きますが棺はシオン修道会によって移されていました。ではシオン修道会総長であったソニエールはなぜソフィをロスリン礼拝堂まで導いたのか…
血脈
シオン修道会が守ろうとしていたものは2つありました。1つは聖杯と呼ばれているマグダラのマリアの遺体。もう1つがイエス・キリストの血脈の秘密。ソフィこそがキリストの末裔でありシオン修道会が隠している秘密そのものでした。ソニエールは自らの死を覚悟した時にソフィの血脈を本人に悟らせる必要がありました。しかし暗号化されたロスリン礼拝堂までの道筋にソフィは辿り着けないとソニエールは判断しラングトン教授に導いて貰うため自らの遺体をダイイングメッセージとしたのです。
キリストの末裔は
信仰を破壊するのか…
それとも復活させるのか…
ラングトン教授がソフィに投げかけた質問。もしキリストに血脈が存在していたなら2000年以上かけて作られたキリストの神格化が一瞬で崩壊してしまいます。イエス・キリストも人間であったという証明になってしまうからである。だからこそローマカトリック教会は聖杯と言われるマグダラのマリアの遺体を血眼になって追い求めていたのです。もしマグダラのマリアが子孫を残していた時のことを考えて作られていたのが…オプス・デイだったのです。※あくまでも映画の設定上の話で実際のオプス・デイとは関係ありません
オプス・デイ
『ダ・ヴィンチ・コード』の中でのオプス・デイの役割は聖杯を探す事ともし血脈が存在していたなら処分すること。シラスは己の役割に従いシオン修道会総長の4人の幹部を殺害して聖杯に近づこうとしていました。中世時代の頃のカトリック教会は『魔女狩り』と称してキリストの血脈を断とうとしていたのである。※あくまで『ダ・ヴィンチ・コード』の世界では…という事
魔女狩り
12世紀以降キリスト教会の主導によって行われた『魔女狩り』犠牲者は数百万人にも及ぶとされている。『ダ・ヴィンチ・コード』の中では『魔女狩り』の目的はイエス・キリストの血脈を断つためであり神秘的な御業を使ったと噂される人物を次々と処刑していったとされている。それほどまでにイエス・キリストを神としなければいけないのか…人間だと奇跡を起こす事はできなかったのか…仏教国である日本人にはとても理解できない理屈がキリスト教にはありそうです。
リー・ティービング
聖杯探索に情熱を燃やし人生の殆どの時間を費やしている大富豪の老人。『最後の晩餐』の秘密を解き明かしマグダラのマリアこそが聖杯だと辿り着けたのはリー・ティーピングただ一人だけだった。ティーピングは何者だったのか…なぜ突然にラングトンたちを裏切ったのか…彼は多くの謎を残している事にお気づきだろうか…
リー・ティービングの目的は聖杯の秘密だったのだろうか…いや、それならラングトンと一緒に秘密を探る方が理にかなっている。ラングトンとソフィは聖杯を見つけたとしても世間に公表する事を拒んだはず…ティービングの目的はキリストの末裔が生きているという事を世間に公表して教会の権威を落とす事なのだからラングトンと対立したのでしょう。更に彼が教会と対立関係にあった事も分る。それならシオン修道会が考えられるがティービングは導師と偽りシオン修道会のシラスに幹部4人の殺害を指示している。さてココから私の中二病の妄想に入るのだが…リー・ティービングの正体は…
イルミナティとは…
イルミナティ – Wikipedia
1776年にイエズス会の修道士だったアダム・ヴァイスハウプトが創設した秘密結社。イルミナティはキリスト教に代わる自由思想や理性宗教の普及に図る。しかしローマカトリック教会、イエズス会、黄金薔薇十字団が危険性を訴え1785年に解散が命じられ壊滅的な打撃を受ける。
教会の失墜を願い…シオン修道会でもないとすれば考えられるのは『イルミナティ』。リー・ティービングという人間像が『ダ・ヴィンチ・コード』で語られる事はありません。しかし彼をイルミナティとした場合…全ての謎が埋まる感覚を覚えませんか…
陰謀論を考えるのって何でこんなに楽しいんだろう…
失楽園
『失楽園』と聞くと役所広司と黒木瞳の不倫映画が真っ先に頭によぎってしまうのは日本人なら仕方がない…そっちの方が馴染みがあるのだから(笑)でも一般的に『失楽園』というのは旧約聖書『創世記』3章の挿話で蛇に唆されたアダムとイブが神の禁を破って「善悪の知識の実」を食べエデンの園を追放される…と聞けば殆どの人が知っているのではないでしょうか…日本人ですら知っているアダムとイブの物語の中に出てくる蛇をモデルとして作られたキャラが…
リー・ティービングは失楽園の蛇と同様に自らの手は汚さずに多くの人を言葉巧みに騙し利用して聖杯の行方を追っていました。身体的特徴も二つの杖を使いクネクネ歩く姿はまさに蛇のような動きでしたね。そして蛇がアダムとイブに『神になれる…』と言って食べさせた知恵の実とは…
A-P-P-L-E
聖杯の在処を記す何かが入っているとされているクリプテックス。仕掛けられた暗号の解答はアイザック・ニュートンの墓にある球体…『A-P-P-L-E』が正解であった。そして失楽園で蛇がアダムとイブに食べさせようとした知恵の実も 『A-P-P-L-E』
ホントにレオナルド・ダ・ヴィンチがクリプテックスを発明していたみたいです…やっぱり天才ですねぇ
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総括
ダン・ブラウン著『ダ・ヴィンチ・コード』がベストセラーとなった経緯は教会がムキになっていた事が大きな要因となった訳だが…教会も『物語としては非常に面白いですね…フィクションとして楽しめましたよ』くらいの寛容なコメントをしていたらココまで炎上しなかったのではないだろうか…逆にあんなにムキになるという事は一部は…なんて邪推すらしてしまいます。
ヨハネをマグダラのマリアとしてキリストの右側に持ってくるとラブラブになる…なんてよく考えたものだと感心してしまう。よく小説を映画化した場合に原作と展開が違う事があるのだが『ダ・ヴィンチ・コード』に関してはほぼ原作通りとなっている。ミステリー要素が強いので個人的には好みだったのだが続編となった『悪魔と天使』『インフェルノ』ではアクション性を重視したのかミステリー要素が希薄になっていました。あと…ダ・ヴィンチ・コードが映画公開されている時期にやたらと増えたのが『なんちゃってダ・ヴィンチ・コードを語る奴ら』キリスト教や聖書の知識もないのに雑誌や本で書かれている事だけを自分の言葉の様に人に語り知識人のフリをする奴が異様に増えていました…あっ!それ僕の事です(笑)…っといった所でオツカレっす!!