『突入せよ!あさま山荘事件』をモーっと楽しもう

軍師かんべえ

おかえりなさいませ(*- -)ペコリ
ココでは『突入せよ!あさま山荘事件』
徹底解析完全ネタバレとなってますので
鑑賞前のお客様はご遠慮下さいませ。

突入せよ!あさま山荘事件

2002年:日本公開
監督・脚本:原田眞人
原作:佐々淳行『連合赤軍「あさま山荘」事件』
出演:役所広司、宇崎竜童 他

1972年2月19日長野県軽井沢町。過激派連合赤軍5人のメンバーによる『あさま山荘事件』を当時指揮幕僚団として派遣された佐々淳行が描いた著書『連合赤軍「あさま山荘」事件』を監督・原田眞人の手により完全映画化。タイトルの『突入せよ!』が示す通り警察サイド目線だけの『あさま山荘事件』が描かれており犯行グループの連合赤軍サイドに関しては一切エピソードに触れていないのが本作の特徴。そのため実際に起きた事件に関して無知識で鑑賞してしまうと警察側の一方的な突入劇を見せられる映画となってしまう。鑑賞された方たちの中には『連合赤軍メンバーの苦悩を盛り込めば』…もっと面白くなるのでは?といった意見も見受けられるが、本作は劇中で佐々淳行が語っていた『彼らは革命の英雄ではなく、国民の敵であることを示さなければいけない』という言葉から連合赤軍のエピソードは盛り込んではいけない演出となっていたのでしょう。それでも連合赤軍が何故『あさま山荘』に立て籠ったのか…彼らが目指していたものは?ここまでの経緯は?を知っているのと知らないのでは本作の深みが断然変わってくる…という少々厄介な作り方となっています。鑑賞前の予備知識『突入せよ!あさま山荘事件』では主に連合赤軍の経緯を書き綴っていますのでご参考下さい。因みに本作を受けて2008年に監督・若松孝二が連合赤軍派目線の『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』を製作している。対抗心から作った映画だったが、結果的にはニコイチ的なセット映画となってしまった。どちらを先に観ても構わないと思いますが是非鑑賞される事をオススメします。ただし…かなりの胸糞映画です。

2008年:日本公開
監督・脚本:若松孝二 
出演:坂井真紀 他

『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』
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軍師かんべえ

ココからは鑑賞後レビューになっていますのでネタバレにご注意ください

難攻不落 あさま山荘

本作で銃撃戦が繰り広げられる事になる舞台の『あさま山荘』は崖の斜面に立てられていて周辺に何もない事から山荘内から警察の動きがよく見えていたので籠城に適した…まさに難攻不落の城のような建物。佐々淳行は『連合赤軍「あさま山荘」事件』の著書の中で『昭和の千早城』と評している。

立て籠った5人は山荘内部にバリケードを築き、壁に銃眼(上部写真)を開け山荘内から たびたび発砲を繰り返したため機動隊は近づく事も出来ない状態でした。

山荘の3階部分は裏側にある道路から4-5mといった距離で一応は中に入るための階段と扉はあるがココからの侵入は非常に困難。更にここにも銃眼が開けられているため至近距離で容赦なく発砲してくれば機動隊の持っている防護盾は弾が貫通して1枚では使い物にならない。

軍師かんべえ

連合赤軍5人が偶然にも立て籠もった山荘がまさかの難攻不落の要塞だったため警察は苦戦を強いられてしまう。

警察サイドの主導権争い

長野県軽井沢町で発生した『あさま山荘事件』は本来は長野県警が解決に当たるのだが過激派鎮圧警備に不慣れであるため警察庁が長野県警のバックアップという立場で現地に送られてくる。これを良く思わない長野県警は何かと佐々淳行警備局付に食い掛ってくる。偵察用の写真家を警察庁から派遣すると云えば『長野県警にはコンクールで優勝した警察官がいるから必要ない!』とか警察庁の最新の無線を導入すると言えば『そんな物はいらない』と突っぱねる有り様。『長野の事件は長野県警が解決する』という意気込みは分かるが…こうしている間にも人質の小雀真理子さんが危険に晒されていると思えば『この人たちは何をやっているんだ?』と警察の縄張り意識の体制の在り方に疑問が生まれてきます。

更にやっかいなのが東京にいる警察庁本部からの指示要請。彼らは警察のブランドが汚されない事だけを気にしているため犯人グループが容赦なく銃を乱射してくる中で人質救出、犯人生け捕りを要請しながら銃の使用を禁止する足枷をつけてしまいます。現場を指揮していた佐々淳行は…まさにこんな顔になってしまいます。

軍師かんべえ

ココで面白いのが長野県警が主張してきた事は全部失敗に終わってしまう。皆で仲良く事件を解決しようよ!

鬼手仏心

長野県警の非協力的な態度に始まり、マスコミからの批判、警察官から負傷者が出てしまい…更に民間人の犠牲者を出してしまい追い詰められた佐々淳行に後藤田正晴警察庁長官から『喝!』の電話が…その時に壁に飾られていたのが『鬼手仏心』(きしゅぶっしん)という仏教用語で『見た目には非情にも思えるような行動だが、実は相手の為に行った優しい心から生れたもの』という意味。これまでは立場を考えて相手(長野県警)に気を使った言動をしてきたが、犯人確保、人質救出を最優先に考え厳しい態度で接する瞬間のシーンです。

軍師かんべえ

この瞬間から佐々淳行は大車輪の様な活躍!遂には会議室を禁煙にすることに成功させた!

突入せよ!

事件発生から10日経った2月28日午前9時55分の最後通告の後、午前10時に突入作戦が決行。クレーン車に鉄球を取りつけ山荘の玄関脇の階段の壁に穴を開け激しい放水を行う。

犠牲者続出

午前11時27分、放水の指揮をしていた警視庁特科車両隊中隊長の高見繁光警部が頭部に被弾、1時間後に死亡。前日の突入作戦会議時に佐々淳行警備局付は『連合赤軍は指揮官を狙ってくるから各隊長はヘルメットの指揮官表示を外すように…』と促すが指揮系統が乱れるといった理由から一部の隊長は表示を外さずに任務にあたっていた結果…2人目の犠牲者が出る事になってしまった。(2月22日に民間人の犠牲者を出している)

午前11時56分、第二機動隊隊長の内田尚孝警視が頭部に被弾、午後14時25分に死亡…3人目の犠牲者が出てしまう。内田尚孝警視も前日の作戦時に指揮官表示を外す事に断固反対していた。

佐々に『どうしても外せないか?』と尋ねられた時に内田は『死ぬのは…自分が最初だと…部下にも、そう告げました』と思いっきり死亡フラグを立てちゃいました。

午前11時47分、第二機動隊伝令の巡査が左目を被弾、後に失明。
午前11時56分、第二機動隊4中隊長の警部が頭部に被弾により重症。
午後12時45分、信越放送の記者が連合赤軍の威嚇射撃により被弾。
午後14時40分、鉄パイプ爆弾により第二機動隊4中隊の分隊長が被爆、右腕を砕かれ重傷。
午後15時58分、第二機動隊第2小隊巡査2名が顔面に被弾。

犠牲者が続出する現場の第2機動隊は大混乱に陥る。

鉄球作戦失敗

鉄球による壁破壊作戦だったが突如クレーン車が停止してしまう。原因は放水の水がエンジンにかかってしまい再始動不能になってしまった…という理由らしいが…実は狭い操縦席に同伴していた特科車両隊の隊長がバッテリー・ターミナルを蹴飛ばしたことが原因で修理可能な状況だったが、自分のミスを隠すため水によるエンジントラブルを原因にしていた。劇中の中でも『コレ…繋いだら動くんだって!』と白竜組の作業員が言ってました。

拳銃使用許可

午後12時40分、警察庁本部より遂に拳銃使用許可が降りる。警察官2人の犠牲者が出て…因みに拳銃を打っているのは遠藤憲一さんです。

第九機動隊出動

突入部隊として最前列で戦ってきた第ニ機動隊だが相次ぐ負傷者に加え隊長の内田尚孝警視、中隊長の高見繁光警部の2人が殉職。指揮系統が乱れ混乱に陥ったため佐々淳行警備局付は第二機動隊から長野県警2名を加えた第九機動隊を突入部隊としてシフトする。

午後6時10分、遂に一斉突入の命令とともに28人の機動隊員がなだれ込み連合赤軍5人ら全員の検挙に成功する。

人質無事救出

軍師かんべえ

事件発生から10日間、彼女にとっては長い10日間であったでしょう…彼女の救出こそが本作のカタルシス!しかし篠原涼子だったとは…贅沢なキャスティングだ

総括

『総括』をする前に…まさか『あさま山荘事件』を題材とした映画を調べていくうえで連合赤軍が『総括』という名の『リンチ』を行っていた…という事実に驚かされてしまった。本来『総括』の意味は『全体を見渡してまとめをする』である。今後『総括』という言葉を使うかどうか悩んだが、ここで言葉を変えると犯罪者に屈したような気分になるので敢えて『総括』という言葉を今後も使っていきたいと思います。

本作は冒頭でも述べた通り『あさま山荘事件』の警察サイドのみで描かれた映画作品となっている。犯罪を犯してしまった連合赤軍5人らにも主義・主張はあったであろう。5人の苦悩を映画に盛り込めば、もちろん映画としては面白くなるだろうが…私個人的な意見としては、いくら主義・主張があったとしても武器を持ってしまった時点で彼らは犯罪者に成り下がってしまう。劇中で佐々淳行が語っていたように『彼らは革命の英雄ではなく、国民の敵であることを示さなければいけない』。この言葉こそが本作の最大のテーマだと感じました。そして、このテーマを現したシーンが…

木戸隊員『こいつ!髪の毛を掴んで顔を上げさせていいですか!』
佐々警備局付『いいよ…カメラの前でゆっくり顔を見せてやれ!』

もちろん多くの仲間が彼らによって犠牲となり殉職者も2名、民間人も1人亡くなっている事から、許せない気持ちもあっただろうが報道陣が待ち構える中で顔を上げさせたのは『こいつ等は英雄なんかではなく国民の敵なんだ』という想いだったのでしょう。

彼らは『銃』という目に見える明確な武器を使い襲い掛かってきたが…現在はネットという環境の中で、どこの誰かも分からない人が言葉という武器で襲い掛かっている。これは連合赤軍が行ったテロと寸分変わらない行為なのでは?ネットは非常に便利な物であると同時に人を傷つけるのには非情にも簡単なツールという事を私たちは忘れてはいけない。

軍師かんべえ

まさか…武田真治さんが犯人役だったとは…篠原涼子さんに次ぐビックリPART-Ⅱ

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今回も長文失礼いたしました
それでは…

またのお越しをお待ちしております

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