『犬鳴村』をモーっと楽しもう

おかえりなさいませ(*- -)ペコリ
ココでは『犬鳴村』徹底解析
完全ネタバレとなってますので
鑑賞前のお客様はご遠慮下さいませ。

犬鳴村

世界をも席巻したホラー界の巨匠 清水崇が日本最恐の心霊スポット『旧犬鳴トンネル』に纏わる都市伝説を基に作られたのが『犬鳴村』
至る所に清水節が炸裂する同作品。今作もホラー+犬鳴村の真相を探るサスペンス要素が盛り込まれ最後まで飽きさせない展開が繰り広げられた

この清水監督の2つの要素を組み込んでいく…という特徴を知らずに鑑賞した方は途中で戸惑ってしまったのではないでしょうか?
『鑑賞後にモーっと楽しもう!』では分かりづらかった点や疑問が残った点を独自の視点で解説していきたいと思います
ただし完全超絶なネタバレとなっていますので鑑賞されてない方は鑑賞前の記事にお戻りください。

『犬鳴村滅亡』の恐ろしい真実

犬肉を食べるという異様な風習があったため外部との交流を絶っていた『犬鳴村』。この土地にダム建設を目論む電力会社が村の発展のため…と近づき村人を騙し虐殺をするという…非人道的な手段で村を滅ぼしていました。

作中では詳しく語っていなかったが私の個人的な見解では電力会社の社員は想像を絶するような虐殺を行っていたのではないでしょうか…

西田明菜・山野辺医師・悠馬の友人3人の死因は溺死。それも5人は水のない所で溺れ死んでいるという共通の謎の死を遂げていました。
これは『犬鳴村の住人』が外部の人間によって村をダムに沈められ殺された怨みからの呪い…だったのでしょう。
しかも、この映像から想像できるのは…

村民は檻に入れられ…村に水を放流する事で溺死させられたのではないでしょうか?
『この苦しみを…お前たちも味わえ!』という呪いなんでしょう

更に恐ろしい真実を聞かされてしまう。謎のカウチング帽の男が…

『お上はいつもそうだ…臭い物には蓋をするんだ!』

『お上??』って…電力会社に対して『お上』とは言わないですよね…

そうです。。。日本国が異様な風習を持つ犬鳴村民を虐殺し村ごとダムに沈める許可を出した…という事実
これは国絡みの大量虐殺行為だったのです。

ここで一つ疑問が残ります。電力会社の社員は何故?最初は友好的に接したのでしょうか?

電力会社の企み

電力会社の目的は2つ
・ダムの建設
・犬鳴村民の絶滅

目的の一つでもあるダム建設には長い時間が掛かってしまいます。建設中に犬鳴村民が村を逃げ出したら村民の絶滅の目的が果たせなくなってしまいますから、ダムが完成するまでは友好的に接したのではないかと思われます。

村民は外部との接触を絶っていたので電力会社がダムを作っていたとしても『この村に電気を通す工事をしているんだよ』とさえ言っておけば疑わずに信じていたのではないでしょうか?なんなら村民にも手伝わせていた可能性もありそうです。

ダム完成と同時に電力会社の村民の虐殺が始まってしまうのです。

更に電力会社の社員は…もし村民の中で逃げ出した者が出たとしても『犬鳴村の人間』と分かるように刻印を押していました。
この様な非人道的な虐殺が行われた事で…犬民(いぬんちゅ)が誕生してしまったのです

都市伝説と『犬鳴村』の検証

実際の旧犬鳴トンネルで噂されている都市伝説を上手にストーリーに組み込まれていました。ここでは一つ一つ解析していきたいと思います

日本国憲法は通用せず

予告で『日本国憲法通用セズ』の看板を見た時に『犬鳴村で何かあったとしても日本はコレを裁くことができないから入るなよ』という意味で解釈していたのだが見事に騙されましたよ。この看板の本当の意味は『この地域は日本国の管理下に置かれていないので、もし虐殺が行われたとしても日本国は関与する事ができません』という電力会社の虐殺を認めた免罪符だったみたいです。

白のセダン

旧犬鳴トンネルに白のセダンで入ると無数の手跡が車に付いているという噂から白のセダンの車は迂回して下さいという都市伝説
本作では車ではなかったが悠馬の友人3人が閉じ込められた電話ボックスに無数の手跡を付ける事で演出していました

小屋の残骸

村の中にある小屋の中に無数の骸があるという都市伝説は作中で電力会社が村民を生きたまま檻に閉じ込めダムに沈めていました
小屋を檻に変え大量に閉じ込められた骸が檻に残った…という演出

日本地図から抹消

犬を食し…犬と交わる…という異常な習慣を持つ『犬鳴村』の虐殺を認めた日本国は最初から村の存在自体を無いものにしようとしていました。ダムの底に沈める事で村民を絶滅させ日本地図からも抹消という計画。しかし生き残りが村から出ていた…というオチになりましたが…

襲ってくる村人

村には罠が仕掛けられていて村人が襲ってくる(村人は異様に足が速い)という都市伝説
病院内でメチャ足が速い幽霊に襲われていました。。。コレばっかりは恐怖というより笑ってしまいました…少し強引でしたね(笑)

外部との交流

村人は外部との交流を一切拒み自給自足の生活をしているという都市伝説
これは鑑賞前の記事でも書いた様に実際にあった『犬鳴谷村』は外部との交流は行っていました。交流を禁止されていたのは途中で移住してきた『たたら職人』の方で…この事実が間違った方に伝えられ都市伝説になったと思われます

全ての携帯電話が圏外

全てのの携帯電話が圏外となるという都市伝説
これは説明不要とも思えますが一応説明しておくと…犬鳴村に入るという事はタイムリープしたという事ですから電波が入らないのは当然ですよね。更に言うなら現代でも山の中では電波が届かない事はよくある事で、特に都市伝説として入れなくてもよいのだが監督はご丁寧に『電波が入らない…』とセリフを言わせていました

若いカップルが惨殺

若いカップルが面白半分で犬鳴村に入り惨殺されたという都市伝説
まさに悠馬と明菜はYOUTUBE撮影で犬鳴村に入り惨殺されましたよね…
っていうより明菜の飛び降り自殺はヤバかったです。

1988年工員焼殺事件

明菜の不可解の死の後、悠馬が友人を連れて再び犬鳴村に出向いた時にガソリンの容器を持っている友人がいました。実際に起きた工員焼殺事件を現したかったのでしょうが…コレばっかりは少しヤリ過ぎの演出だったのでは?と思ってしまう。

何個か強引にストーリーに入れ込んでいましたが、この都市伝説を知っていた方なら『あっ!これは…』と鑑賞中に気付いたのではないでしょうか?ホラー映画とはいえ、こういった遊び心を入れ込んでくるところは『さすが清水崇』と言わざる負えませんね!

『犬鳴村』のココが怖い

森田家の血筋

犬鳴村に関わった者達が次々と怪死をするホラー要素の強い序盤の展開から後半は犬鳴村の謎解き編のサスペンス要素が中心となっていました。最後は奏も犬民(いぬんちゅ)になってしまった…というオチでした。この作品の恐ろしいところは『逃れられない血脈』で生まれた時点で決定しているので回避不可という状態。奏は自らの手で自分の血筋を探ってしまう結果となり、犬鳴村で預かった赤ん坊(奏の祖母)を見捨てる事で呪われた血筋を絶つ選択もあったのだが…生きる道を選んだことになります。

いやいやいやいや…いきなり赤ん坊を預けられ犬民から無我夢中で逃げて…気を失った時は祖父の家の前だった…ので考える暇もなく偶然に血筋を守ってしまった…という解釈もあるが…奏は全て理解した上で自ら血筋を守る選択をしたのではないでしょうか。

謎のカウチング帽の男に犬鳴村のフイルムを見せられ過去に村で何が起こったのかを知り…祖父からも『お祖母ちゃんの秘密』を知り…
しかも家に帰れば母親が…こんな状態。

『あかん…絶対に私…犬やん』と思うでしょ!

『犬鳴村』でカウチング帽の男に『この赤ん坊を連れて逃げてくれ…犬鳴村の血を絶やさないでくれ!』と言われた時に全てを理解したのだと思います。『この赤ちゃん…私のお祖母ちゃん?』

摩耶が追いかけてきて犬化している時に『なぜ逃げない?』と多くの方が思っていたみたいですが…これは奏は葛藤していたのではないでしょうか?このまま赤ちゃんを摩耶に返せば犬鳴村の血筋は途絶えるが自分たちも消えてしまう。赤ちゃんを連れ逃げ切れば自分たちは生き残れるが犬鳴村の血筋が残ってしまう…という究極の選択を…その結果が…

目を合わさない遼太郎

奏にカウンセリングを受けていた遼太郎君が別路線のホラーを演出していたんだが…結局最後は繋がるのね…というオチ

奏にもママにも目線を合わせない遼太郎君が見ていたのは死んでしまった本当のママ。子供を残して逝ってしまった無念さから常に母親が遼太郎を見守っている様に思えるのですが…コレ見守っている様に見えます?

もう…何が怖かったかと言うと…このお母さんが一番怖かったです。この恐怖とも言える母親の存在が最後の最後に分かりました。

遼太郎君も犬民(いぬんちゅ)だったのです。…という事は死んでしまった母親も犬鳴村から逃げ出す事に成功した犬鳴村の血筋だったのです。あの恐怖ともいえる目は半分は犬鳴村を虐殺した電力会社の社員の血筋を持つ奏から遼太郎を守るために睨んでいたのではないでしょうか

『ふたしちゃろ』

『わんこが ねえやに ふたしちゃろ あかごは みずに ながしちゃろ』

明菜が死ぬ前に歌っていた童唄は犬鳴村で伝わっていた唄という設定。作詞が清水崇監督がなっていたのでオリジナルの童唄となる
歌詞に出てくる『~ちゃろ』は舞台となった宮若地区の方言で『~してやろう』とか『~したんでしょ』という意味です

『犬が女性に蓋をしてやろう…赤子は見ずに流してやろう…』

前半部分は少し卑猥な歌詞となっていて『犬鳴村の住人は犬と交わっていた』
後半部分は『生まれてきた赤子は犬との混血だが知らない事にして育ててしまおう』

カウチング帽の男が『俺と摩耶の子を連れていってくれ!』と叫んでいたけど…お前の子じゃないやん!

『犬鳴村』恐怖回避バージョン

総括

地元福岡が舞台となった事もあり個人的には楽しめた作品であったが…結構厳しい意見がある作品で多くの方は『途中でホラー要素が消えた』といった評価でした。ただこの意見に関しては清水崇監督はこういった演出をする監督で特徴を知っていればさほど気になる事はなかったんじゃないかと思います。多くの方が評価を落としていた後半の謎解きの展開が僕的には非常に面白く『日本国憲法通用セズ』なんて『やられたぁ~コッチだったか~』と思ってしまうほどでした。ただ怖がらすだけの内容ではなく謎解き要素があったのが最後まで飽きさせずに観れた映画でした。最後に旧犬鳴トンネル…あそこはマジでヤバいから!面白半分で行かないように!

今回も長文失礼いたしました
それでは…

またのお越しをお待ちしております

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA